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発達障害者雇用②エース利用者だった私

 こんにちは、発達障害なのに真面目に働いている北川と申します。
 前回は就労継続支援B型の作業所についてお話しいたしました。

 今回はただの自己肯定感爆上げの自慢話……に見せかけて発達とは関係ない子育ての話(子目線)です。


自己肯定感爆上げ

 私が通っていた作業所では、アニメショップの委託を受けてグッズの封入を行っていました。
 オタクの皆さんがリアルイベントやコラボカフェのショップで買った缶バッチなどの商品を業者さんが買い取り、それを作業所で開封してOPP袋に入れて封をして、納品します。最終的には袋にフックがつけられ、店頭に並んでいるような体裁になります。

 知的や発達に問題のある方は手先が不器用なケースが多く、OPP袋の口をまっすぐ合わせて閉じられない場合がよくありました(その場合、スタッフさんが検品の際に貼り直していました)。

 私は生来の認知や考え方の歪み、それを理解なく責められ続けた結果の二次障害の発露から自信を著しく喪失し、一般就労ができなくなっていたのですが、障害者の中では『とてもできる』方だったようです。

 缶バッジの仕事を綺麗にこなしていたら、トレーディングカードの封かんの仕事に回されました。
 あらかじめ他の利用者さんがカードをスリーブに入れ、その口にテープを貼って閉じる作業だったのですが、スピードと質を保った作業ができました。
 就職した後、作業所に顔を見せたことがあるのですが、私がいた頃は2人程度でやっていたカードの仕事を、4人がかりで行っていました。

 学校でよく泣きわめいて授業を中断させ、母からは「恥ずかしい子」といつも怒られて自己肯定感をへし折られ、学校の成績を頼りにギリギリ生きていたので、毎日褒められることで自己肯定感が爆上げになりました。

 根底にあるどうしようもない自己評価の低さは動かしがたいのですが、そのせいで逆に少し褒められただけで調子に乗りました。
 本当に自己肯定感が底辺な人にしかわからないかもしれませんが、ガソリンを点火したように瞬時に『ここにいてもいいんだ!』感がカンストするんですよね。

 本当に、親御さんは『できない子』にはあらゆる方法で『できない理由』を調べて少しでも生きづらさを解決してあげ、『できる子』にも言葉を惜しまず褒めてあげてください。

 自己肯定感を下げて育てると、子どもは間違いなく大人になるまでに病みます。
 病んだ子本人が苦しむだけではなく、病むことによって子どもが社会適応できず、後々まで親の負担になることも往々にしてあります。

 過剰な甘やかしや、悪いことをしても怒らないというのはまた別問題なので、さじ加減を探りながらよりマシな子育てをしてください。

次回は

 そんな『できる障害者』だった私がコロナ禍に就職活動を始め、運よく現職に就けたまでのお話ができればと思います。


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