ものぐささん向け・スマホで完結!文庫版同人誌の作り方①プロット
ものぐささん向け・スマホで完結できる文庫判小説同人誌の作り方、第1弾の『プロット』です。
プロットの暫定的な定義
プロットとはなんぞや……という話になるととんでもなく奥が深くなるし個人での書き方やとらえ方も違うのですが、ここでは『メインストーリーの流れと、それに付随するキャラクターの動きや感情を俯瞰して一覧化したもの』とします。
仮にあなたの定義する『プロット』が違う場合も、後述の『Notion』をうまく使えばいい感じのプロットを作れるはずです。
便利アプリ『Notion』
プロットは紙に書いて考える……という人ももちろん多いかと思いますが、ツールで補助ができるなら使った方がいいですよね。
ツールだけで完結できるのももちろん便利。
スマホユーザーにもおすすめのプロット管理アプリが『Notion』。
本来はもっと様々な用途に使えるそうなのですが、私が使い方を全然理解できていないので、今回は限定的な説明になります。この文章を読んでご興味が湧いた方は、ぜひ効率的な方法を調べてみてください。
NotionはPCやタブレットとも同期できます。
もちろん大きな画面の方が圧倒的に使い勝手がいいのですが、スマホでもなんとかなれーッ! という気持ちを込めれば使えるはずです。
我流・Notionの使い方
アプリをインストールすると『プライベート』という項目内にいくつかサンプルが置いてありますが、Notionのおすすめポイントは多くのテンプレートから用途に合わせたページが選べること。
『プライベート』の下にある『テンプレートを見る』から『データベース』と入力して検索すると、いくつもわかりやすいテンプレートが出てきます。
(以下は私が試してみた例です)
ここでは、『資金調達データベース』を選択。
一番左の『氏名』の横にある『開く』をタップすると、顧客の個人情報のページが出ます。
ページ名をシーンの名前に書き換え、シチュエーションなどの情報を書いていきます。
『プロパティを追加する』で新しい項目を作れますし、既存のプロパティを活かすこともできるし、邪魔なプロパティは削除できます。
プロパティで登録できる情報
プロパティに割り振れる『種類』のうち、『ステータス』はそのシーンで視点を担当するキャラクター、『サブアイテム』は後述の『ボードビュー』、『日付』は後述の『タイムラインビュー』を見やすくするために使用しました。
プロパティを設定する際『テキスト』はキャラクターの名前や所属組織など手入力するもの、『数値』は身長や体重、『セレクト』はキャラクターの性別などあらかじめ決まっている選択肢を入力すると便利です。
『この章の目標』プロパティはChatGPTのAIさんから提案していただいた、「このシーンで一番伝えたいことは何か」という指針です。
その場のノリでシーンを書いてしまって、物語からシーンが乖離するのを防ぎたいですよね。
試行錯誤の末にプロパティが整い、物語の1シーンのページができ上がりました。
便利な『リレーション』プロパティ
私がNotionで一番「管理しやすい!」と感激したのが、『リレーション』。
例えば、あらかじめキャラクターを一覧にしたデータベースを作っておきます。
ストーリーを管理するデータベースのプロパティで『リレーション』を選択し、作成済みのデータベースから『登場人物データベース』を選ぶと、 2つのデータベースが連結されます。
これによってシーンに登場するキャラクターが登録できます。
また、『同時発生イベント』というリレーションプロパティも作りました。
リレーションは同じデータベースの中でもリンクさせることができます。
同じシーンに対してキャラクターそれぞれの思考や行動を書き込むことで、そのシーンがキャラクターにとってどんな意味を持つのかを書き記せます。
同様に『場面の舞台管理』というデータベースを作って各シーンの舞台と登場人物データベースをリレーションすると、誰がどこを居場所としているかを可視化できます。
ボードビューとタイムラインビューで物語を可視化
今回の話は場面ごとに視点を担当するキャラクターが変わるので、誰から見たシーンなのかというのがわかるように『ステータス』プロパティで視点キャラクターを管理します。
メインストーリーデータベースの『ボードビュー』モードにすると、視点人物ごとに描かれるシーンが整理されます。
日付を入力しておけば、『タイムラインビュー』でできごとの時系列をわかりやすく見られます。
プロットの大切さ
あらかじめ見える形でプロットを作っておくと、忘れかけていたこともすぐにチェックできます。
(私自身がよくノープランで書いて、後から『あの感情や設定を忘れた!』となることがよくあるので、強い自戒が籠もっています)
紙の方が一目で見渡せて圧倒的に便利だと思いますが、今回は『スマホで完結させる、ものぐささん向け』の講座なので、「こういう方法もあるよ!」と覚えて帰っていただけたら幸いです。
次は②エディタ・クラウド編です。