機能しない布陣

失点シーンは、その前、サイドにボールがでた時点で崩されるのが見えてしまっていました。
得点する時というのは、見事に美しい流れを見せてくれます。

その仙台の1点がこの試合の全てでした。

泥臭いという言葉を美しいものとして、なにがなんでも、というこのサッカーは、さすがに、やっている方も辛くないでしょうか。

寄せるのはいいけど、寄せても裏を取られるようなチェックしか出来ておらず、勝っていた時は寄せて出されたところに必ず誰か迎えに来ていてそこで奪ってカウンタという流れがあったのが、守備という名のもとに、全員が誰かのマークに着いてしまってコンビネーションで奪うための人が足りていないのです。

そんなふうに人を置いているので、自分たちがボールを持っても常に相手とやりあう形なりいつもボールを保持することに苦労してしまいます。
さらに、相手との距離間がちかすぎてパスが通らない、カットされる、そして走る、走ることも結局そこから裏を取られる、ポールを回されてしまっていました。
守備といいながら、単に相手を追いかけているだけで、全くもってサッカーをするスタート地点に立てていないというのが、9月以降のサンフレッチェなのです。

走ればいいというところへの破綻は、昨日も同じく、特に前線守備というのは、自分のポジションから離れ過ぎず、追いかけて寄せて相手の攻撃を遅らせ追い込むことにあるのですが、追いかけているだけなのでなんの怖さもない上に自分たちの攻撃の形も作れません。
前目があちこち行きまくるので、攻撃の要がサイドバックになってしまい、切り替えても降りてこられません。

そんな状態を見てきた仙台の左サイドがキレイな形でボールをもらい、いいクロスをあげたなーと思ったら失点。
どんな言葉を並べようがそうなんだなと…

勝てなくなった時にやらなければならないのは自分たちがどこにいればいいか、チームメイトとの距離間をどうとってピッチ上で自分たちがどういう布陣をつくり、どうボールを運んでいくかを知ることであると、思ったのです。

リーグ前期でやっていた方法も必要ですが、それだけになってしまったことが失速の大きな原因でそれしかできない選手をちがうポジションでも起用し続けたというところがさらに悪循環を生み出しました。

昨日、交代でサイドハーフに馬渡くんと柏くんが入ったのち、布陣が安定し攻守が機能するようになりました。
彼らは、サイドのスペシャリストであるため、まず、サイドの攻守を確実に埋めてくれます。
それまで2トップがながれてしまいサイドハーフの仕事までしていところから、中に集中出来るようになりました。
そうなるとボランチもその位置を確定することができ、4バックは、網を張ることができました。

そういう、シンプルに居るべき場所で自分の仕事ができるようになれば、焦ることなく力を発揮出来るのかも知れません。
今のサッカーは、「自分はがんばってる」としか映らず、努力の方向が正しいほうに向いておらず、やってもやっても報われないのは、そりゃ当たり前ということです。

がんばってるのは、わかってますよ。
ほんとにがんばって休むことなくサボることなくサッカーしてましたから。
でも、だから勝てるわけじゃない。
ということは、このサッカーを「やらせてる人」に問題があるわけです。

昨日の試合のコメントにも前期勝てていたところを…という言葉があり、やはりまだその部分について落とし込みが出来ていないのかと感じました。

前監督が置いていった4バックの守備の基本をやめてしまってサイドを上げ始めたところから破綻し始めたのですが、これは、森保さんの時と同じなので、もしかするとこのチームのウィークポイントなのかも知れません。

理想はあると思うのですが、選手のパーソナルを無視してやらそうとしても、いい事にならないのですから、この結果は仕方ないのかもしれません。

とりあえず、サイドハーフがただのMFからウイングになりそうなので、そこだけを一勝への光として、2週間後に期待したいと思います。

(昨夜、夫が突然「やる気のないようなサッカーを…」と言うので、また、選手がやる気ない!〇が!→悪い言葉 と言うのかと思ったら、「やらせてどうする!?」と言い始め、そんな話をし合ってたわけじゃないのに同じように見てたんだと、16年一緒にサッカーを見てて意見があった事が全くなかったのにここに来て(笑)です。)

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