サイドを征する。

先日のアジアカップ決勝、まるで2017年のサンフレッチェのようでした。
相手に先手を取られ、個々が目の前のことしか見えなくなり、どんどん布陣が小さくなったと思えば崩される、いつもは決まらないようなシュートが決まる、という事象です。

どうしてこうなるのか、メンバーの問題なのか?と思っていたら、代表チームでも同じことになったので、これは、この監督のサッカーが負ける時のパターンなのだということです。

2017年の前の2014年のサンフレッチェは、危機に瀕していました。
2015年は、異常なタメが売りのFWとスーパーなパスがだせるボランチが居たので、優勝してしまいましたが、問題点はおいておかれたままだったので、2017年は、ひどいことになりました。

このサッカーの肝心かなめは、サイドです。
ウイングバックが長い距離を90分走り、制圧することで3バック、ボランチ、トップのプレイエリアが限定され、相手布陣を飲み込み、攻守をコントロールしカウンターを仕掛けるというサッカーなのです。

カタール戦、それまで躍動していた両ウイングが中に絞ってしまい、カタールにスペースを与えてしまっていました。
こうなると、ボランチやバックはより広い範囲をチェックしなければならず、ボールを繋ぐ布陣を作ることができません。

単純といえば単純なのですが、ウイングバックにとっては、とても過酷なサッカーとなっています。
それなのにコントロールしているのはボランチでゴールを決めているのはトップ、スーパーな守備をしているバックラインと注目はいつも自分以外なのです。

それでも、やらなければならないのが森保システムでのウイングバックです。
コントロールしているのは、ボランチではありません。
ここにパスを出せ、というコントロールと俺が出すパスでシュートしろ、というコントロール、ここから上げさせない中を宜しく、という守備、サイドが勇気を持って自分の仕事を全うするか否かでこのチームの強さは、築かれていきます。

なので、地味に見えますが、我がサンフレッチェでは、サイドが花形にならなければならないのです。
FW、トップ下に注目が集まりますが、サンフレッチェのサッカーを見るならサイドがどういう動きをしているかを見る必要があるでしょう。

代表であれば、堂安が長友が伊東純也が、という所に注目しなければなりません。
彼らが万全であればほとんどのことは、叶えられる。
サンフレッチェでも柏さんエミルさん、歩くん、壮也くん、航平くん、が、だれでもスタートから行けるくらいにならなければなりません。
ハードな仕事をするウイングバックは、ローテーション出来なければならないと思うのです。
それが出来れるのが理想的なチームのあり方ではないかと思うくらい今の日本のサッカーでウイングバック、サイドハーフは重要なポジションであると思うのです。

今年のサンフレッチェの見どころは、ウイングバックです。
ここの話が出てこないということは?と、思っていますよ。

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