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学習者をカテコライズする〜学習ゲーミフィケーション〜
1 リアクションを想定する
今回は、久々に学習ゲーミフィケーションについてです。単元を構想する、授業を構想する段階で、「学習者(児童・生徒)の実態を把握し、予想しておく」ことは、重要だと思います。
学習者の学力やスキルはもちろんですが、「思考のパターン」を想定しておくことで、予想の精度はより高くなります。もちろん、思考や行動のパターンについては、決めつけはNGです。そして、あくまでも「見取りのガイド」的に教師がもっていれば良いものだと思います。
こんな発問をしたら、
一定数の子は、こうリアクションするだろうな。
そして、こんな行動をするだろうな。
という想定を補強するための想定を作るための素材として、ゲーミフィケーションと親和性の高い「バートルテスト」について、まとめていきます。
2 バートルテスト
まず、バートルテストというのは、イギリスのゲーム研究者リチャード・バートルが、ゲームに夢中になる人を4つのタイプに分けたものです。では、バートルテストによる分類されるプレイヤーを紹介します。
(1)アチーバー
・レベルを上げることに満足感を得る・負荷の高い課題をクリアすることに喜びを感じる
(2)エクスプローラー
・新しい発見に達成感を得る・勝利に拘らない
(3)キラー
・他者との競争を好む・他プレイヤーに勝ちたい
(4)ソーシャライザー
・交流を好む・頼られると喜びを感じる
これ、「ゲーム」を「学習」に置き換えると、
(1)難しい課題をクリアしたいアチーバー
(2)新しい発見をしたいエクスプローラー
(3)他者より高得点を取りたいキラー
(4)頼りにされたいソーシャライザー
となるでしょう。すると、「あ、授業で、こういうリアクションする子いる!」ってなりませんか?繰り返しになりますが、「決めつけ」はNGです。しかし、学習ゲーミフィケーションが実現した授業では、この4パターンの反応が予想されるということを念頭に置いてください。
3 授業中に求める姿を固定していないか
では、これらのリアクションを必然と考えた時、授業者は、どのように対応しているでしょうか?(1)アチーバーだけを求めていませんか?すると、(3)キラーを排除するような雰囲気になりませんか?
ゲームの楽しみ方は、人それぞれです。同じように学習の楽しみ方も人それぞれのはずです。ところが、授業となると、「楽しみ方を押し付けてしまう」ことになっていないかを自問自答し続けていきたいと思います。