伝えるタイミングが分からないあなたへ
自分の思いや考えを伝えようとしたとき、それらをパッと伝えることができればどんなにいいだろうって思います。
その最初の一歩を躊躇してしまうと「どうやって伝えればいいんだろう?」という不安や「ちゃんと伝わるかな・・・」という心配がどんどん大きくなってしまいます。
伝え方なんて本当は何通りもあるのに、伝わるかどうかなんて伝えてみないと分からないのに、結局その一歩を踏み出せなかったということがよくあります。
今思えば「伝える」だなんておこがましい、ただ自分の思いを書いただけの「日記」に過ぎないボクの小さな一歩がこの一枚のクラス通信でした。
当時、夜間定時制高校に勤めていたボクは「M2(機械科二年生)」の担任をしていました。
入学時には2クラス(50人くらい)だった生徒も、1クラス(30人弱ほど)になっていました。
その中で友達もでき、夜の学校生活にも慣れてきた生徒たちでしたが、その一方でボクたち教員からの指示や連絡が伝わりにくくなっていました。
時には「言った」とか「言ってない」でトラブルになりかけたり、「知らない」「聞いてない」と言われてそれ以上何も言えなくなったりと、毎日頭を抱えていました。
そんなボクが「言ってダメなら書き残そう」と藁をもつかむ思いで書いたのがこのクラス通信でした。
このクラス通信の日づけを見てもらったら分かると思いますが、第1号を書いたのはもうすぐ二学期が終わろうとしている12月です。
(しかも、週の始まりのタイミングでもない火曜日)
生徒たちからすれば「いきなり何やねん」です。
「思いつき」だと言われれば、確かにそうかもしれません。
ただ、このエピソードを通してボクが伝えたいのは「伝えたいと思ったときに小さく伝えてみる」ということです。
伝えるためにはいろいろなテクニックやスキルがあります。
伝わりやすいタイミングもあるし、今であればいろんな媒体(手段)もあります。
でもそればっかり考えて結局伝えられないくらいなら、まずはこの「伝えたい」っていう思いをエネルギーにして小さく一歩踏み出してみることも大切なんじゃないかなって思います。
あの日、藁をもつかむ思いで書いた日記のようなこのクラス通信は、今でもボクの「一歩を踏み出す勇気」になっています。
そんなボクとあなたをつなぐ今日のしつも
「今、伝えたいことは何ですか?」
きた@ すぐに小さく伝えてみよう