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「観月会」
昨日は十五夜、美しい月を観ることができた。
今年は
例年だと近所ですすきを刈ってきて白玉団子を作って、ベランダで月見をするのだが、今年は「観月会」なるものに行くことにした。
自治体主催のものでここ2年はネット開催となっていて、3年ぶりに実際の開催となるということでかなり力の入った大規模なイベントとなるらしかった。
広大な広場に大がかりなステージが組まれ、地元の中高生のだしものや、芸能人、伝統芸能などが披露されるということだった。
プログラム内容にはさして興味はなかったがこの「観月会」という雰囲気を楽しもうと私と長女、次男の3人で出掛けた。
「観月会」
久々のすごい人出だった。ぞろぞろと列を作って入っていく人の流れにのって、手指消毒、検温ブースを抜けて、夕日が雲を染めるようなまだ早い時間に会場の広場に着いた。
広場のぐるりには仮設テントを建てて飲食品、月見団子や弁当、地酒やビール、おつまみなどの販売コーナーとなっている。
お茶席
ひとまず月見団子を買って観覧席に行こうかと思ったが、プログラムの開始までかなり時間がありそうなので、観覧席の横のスペースにもうけられたお茶会のコーナーで抹茶と和菓子をいただくことにした。
こちらもコロナ対策なんだろう白いテーブルクロスをかけられた結構大きめのテーブルの片側に、真ん中を開けて両端に折り畳み椅子がある。1テーブル2名。
これまたたくさんのこのテーブルが整然と並んでいる。和服姿の女性が大勢お茶とお菓子を2つずつ乗せたお盆をもって忙しそうに行き交っている。
家族3人で行ったので椅子を一脚移動させて3人でひとつのテーブルにしようとしたら、そこらへんの責任者らしい年配の男性にダメだと言われた。
「コロナ対策をとにかくかっちりしろということをきつく言われているので」
その指示の意味はわかるが、同居の家族なんだけど。毎日もっとちっちゃなテーブル囲んで食事してるんだけど。民間の店では考えられない対応。
まだなにかグズグズ言っていたがおかまいなしに3人席にしてお茶とお菓子をいただいた。
その場所からステージが見えれば良かったのだが、ちょうど物陰になって全く見えないので観覧席の方へ移動することにした。
観覧席
観覧席はステージ正面のさすがに一番よく見える一画をお茶席と同じような仮設の仕切りで区切って設けられていた。
ステージ正面の区画には折り畳みの椅子が一脚ずつ間隔を開けて並べられ、コロナ対策を全面に押し出したような整然とした座席の配置となっていた。
椅子と椅子の間隔はかなり広く、狙い通り?会話はしにくい。これはお一人様用席なのか。私の中の「家族と共に楽しむ観月会」というシナリオが崩れ去ってしまった。
三人並んで座っているが向こう側の長女と会話しようとすればかなりの大声でないと聞こえないほど。
オープニングが終わる頃には真ん中にいた次男が飽きてゴソゴソしだした。
この観覧スペースは飲食も禁止になっていて、ただじっとステージを見つめるしかないようだ。
じっとしていられない次男が、長女のところへ行ってなにやらしているうちに、どこからきたのかお一人様のおっさんに席をとられてしまった。
後半の和太鼓のステージが少し見たかったのだが、もう限界だった。
「ちょっと早いけど帰るか?」
長女も次男もすぐに同意して観覧席をあとにした。
エリアの区切り
広場の前半分は仕切られたスペースとして コロナ対策を徹底したエリアとなっている。
その後ろが広場を横断する通路となっていて、そこからさらに後方はフリースペースとしての扱いで、芝の上に自由に敷物を引いて宴会状態の人達がわんさと居た。ぐるりの店で買ってきたらしきビールや地酒で盛り上がっている。
同じ広場の通路にしたスペースを挟んで前と後ろでこの違いは何だ⁉️
確かにもともと自由に使える芝生広場だから花見の時期にも宴会で賑わっている。
「今回大規模イベントということで飲食も規制し、席の間隔も開けてコロナ対策を万全にして実行しています、前半分は」
「後ろ半分はフリースペースなので知りません」
そんな案内は無かったがそういうことかな?
お役所仕事、というか今の世の中の実情を垣間見た気がした。
さっさと帰って最寄りの駅を降りたときに観た月の美しかったこと。
お家で観月会
来年はもちろん、家で団子を作ってお月見することになった。