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弱小吹奏楽部を追いかけた軌跡 第26話 高いプライド

 昨日の保護者会長さんの行動に不安を持った私は、直接話してみることにしました。

 しかし電話番号を知らない・・。まあ、いきなり電話をかけて相手の時間を奪うよりも、何かと便利なLINEでメッセージを送ることに。

 アンサンブルコンテスト当日に保護者に対して『楽器運びは必要ありません』(本来は必要、しかも運搬は保護者の車)とアナウンスしたのはなぜですか?

 先生からそのように伝えられたそうです。しかも何度も先生に問い合わせをして、やっと返信されてきた案内だったとのこと・・

 他にも顧問の先生に対する不平不満のオンパレード・・・

 私が顧問の先生方に対して不満を持ったことはなく、疑問に感じたことはその都度、お互い話して納得していました。
 先生からはうるさい親だな~と思われていたかもしれませんw

 私の一個人の考えですが、何より保護者は顧問の先生・部員の子供達の応援団であるべきと思っています。

 どうしたら顧問の先生方は気持ちよく指導ができるか、子供達はどうしたら楽しく前向きに練習に取り組めるか、こればっかり考えていました。

 さらに私の場合は顧問の先生と密約した「保護者達を熱狂的な応援団にする」という隠れミッションを遂行中です。

 顧問の先生から保護者の方へお願い事や指示がある場合、保護者会長を通して全体に伝えてもらう仕組みです。

 これが機能していない・・・

 現状、顧問の先生に不信感しかない保護者会長と何名かの保護者会役員、その保護者会長に対して不信感を持つ保護者会のメンバー多数といった構図ができあがっていました。

 下級生の親たちから、不平不満の気持ちが私に集まってきます。なぜ会長へ直接言わないのか聞いてみました。

 何度か直接ゆる〜くではあるものの、やりとりをしていたようでした。

 まず返事がない・あっても遅い、顧問に責任転嫁する、吹奏楽のことを知らなすぎる、自分が正しく意見を曲げない、聞く耳を持たない、プライドが高い・・・

 超長文の切実なメッセージが私のスマホを占領していきます(-_-;)

 彼(会長さん)からしてみれば、顧問の先生から言われた事だけを実行していれば保護者会長としてやっていける。このような考えで引き受けたのだと思います。

 行動を観察すると、残念ながらそのようにしか見えませんでした。

 しかし保護者達も人間ですし、ロボットではありません。主体的に動き、前向きにより良いものにするために意見を言います。

 彼の人生、まさに最大の試練を迎えているようでした。
 熱狂的な吹奏楽部応援団になりはじめた保護者達にとって、彼との温度差があまりにも大きくなっています。

 彼には何度もメッセージを送り、その都度気持ちを確かめました。

 感情的なやり取りもあり、何度か人間関係が決裂寸前となる場面もありましたが、その際は私の方から折れて謝罪し、関係を繋いでいきました。

 プライドの高い人には先に謝るのが先決かと思いましたし、吹奏楽部全体のためです。とっくに私心を捨てていました。

 私にとって過酷な、ため息しか出ないやり取りを経て、保護者会の役割をようやく見直してもらうことになります。

 なだめになだめて、保護者会長さんの役割がほとんど骨抜きになってしまいました。

 これで良かったのか・・
 罪悪感が少し残ります。

 相手が相手だけに相当言葉を選びつつ、細心の注意を払いながら話し合ってきました。

 しかしながら彼のプライドは傷ついたかもしれません。

 でも普段は本当に良いオヤジさんです👍

 アンサンブルコンテスト県大会へ向け、娘達3人は走り出しました。

 学校は休みに入ります。さあ、色んな誘惑に勝って練習できるか娘❗️

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