弱小吹奏楽部を追いかけた軌跡 第30話 自分に指を向ける
アンサンブルコンテストが終わり、娘たちの中学校吹奏楽部の活動は残り約半年となった。
今回の顛末は保護者会通信として作成・配布するつもりで考えていました。
3人の子供達から大会の感想を書いてもらい、いつものように先生からもコメントを頂く。そしてそれぞれの親からも感想を少し書いてもらい、写真を散りばめて・・・
こういった通信的な文書は、発行・配布までスピードが大切だと思っていましたので、まずは親たちにすぐ伝えました。
しかし見事にコメント拒否されました。
『上から目線になるようで嫌だ』
『子供達をメインで扱ったら?』
『私はいいよ、そんな・・』
親たちからの、まさかのコメント拒否にあい、私の通信内容の構想は崩れました。
昨年は一つ上の学年の保護者数名からコメントをもらい、満足度の高い通信誌を作成できていましたし、一つ下の学年の保護者たちは何事にも前向きに協力してくれます。
私の力不足、説得力不足により、娘の学年の保護者たちを熱狂の渦に巻き込むことができませんでした。
同学年の親である保護者会長さんは、相変わらず沈黙しています。同学年保護者からは、その後も通信の内容について色々とアドバイスをもらいましたが、どれも保護者の存在はかき消されていた提案でした。
去年の通信誌作成の様子↓
保護者たちも一緒になって、一つのチームの一員として盛り上がっていく。
理想的かもしれませんが、現実的にはなかなか難しいです。
同じ志を持った保護者が1人でも増えればやっていける自信がありました。
同学年の保護者たちにもう少し丁寧に説明・説得をしていたら・・・反省だらけです。
なぜかわかりませんが、私自身、一気にモチベーションが下がってしまいました。
そして通信誌の発行は断念しました。
強い孤独感が襲ってきていましたが、全ては自分自身の問題であり、他人のせいにはできません。
何も同学年保護者たちだけが吹奏楽部の保護者だけじゃない、全体を見て行動しよう。そんな心境になっていました。
娘たちは最後の大会に向けてスタートを切っています。私も気持ちを切り替えました。
ある部活動の日のこと、私は別件の用もあったので見学に行きました。
各セクションごとに練習をしていました。金管・木管・パーカッション、それぞれがそれぞれの雰囲気でやっています。
木管チームは近寄りがたい空気感で、集中しています。声もかけづらい雰囲気。
金管チームは和気あいあいで楽しい雰囲気です。休憩中かもしれません。
打楽器はこの段階で1年生1人しかおりませんでしたが、黙々と叩いています。やはり人数が少ないのはかわいそうです。
現状の空気感をしっかりと感じて学校を後にしました。
あっという間に時間は過ぎていきます。4月の定期演奏会、新入生獲得に向けて走り出しました。