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鎖で拘束したがあれは冗談だった/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.9.4-22.9.10)

そこそこ話題になったので追加の解説も要らないと思いますが、記録の意味を兼ねて整理しておきます。

2022/9/7 8:30

西日本新聞の上記報道になかった学校の反論を伝えたのはNHK。

2022/9/7 17:37

「事実関係はそのとおりで、学校としても再発防止に努めている。一方、学校が組織として拘束を指示しておらず、職員がやったことで学校が処分されることは不服だ。近く処分の取り消しを求めて福岡地裁に申し立てたい」

ちなみにこの話を4月に伝えているのは出井康博というジャーナリスト。

2022/4/19-4/23

ただ、本当の意味での初期報道は昨年12月の西日本新聞でした。

2021/12/4

個人的な感想としては、2021年10月に起きたことが12月に新聞にとりあげられ、その時点で在福岡ベトナム総領事館にまで伝わっていたうえ、年があけた2022年2月に週刊新潮が報じたことで4月には衆院法務委員会で法務大臣が問題視している(下記引用参照)。そこからさらに半年。
って流れ、結論出すまでに時間かけすぎじゃね?

日本語教育機関による留学生に対する人権侵害行為は決してあってはならないものだというふうに思います。(中略) こうした報道が出ること自体、懸念すべき事態でありまして、入管庁には常に緊張感を持って対応するよう日々督励をいたしております。法務省としては、関係省庁とも連携し、留学生の立場に十分に配慮した適正な対応に努めてまいります。
その上で、一般論として申し上げますが、生徒の進路を妨害する行為、生徒に対する暴力、高額な賠償金について誓約させる行為などは、日本語教育機関の告示基準第二号において定められている抹消基準の人権侵害行為等に該当すると考えられるものと存じます。

2022年4月22日衆院法務委員会

■上記の被害者ベトナム人男性、お父さんが自動車修理会社を経営しているということで、多くのナイーブな日本人(=悪口)が誤解するような「出稼ぎベトナム人」ではない。という前提とともに、下記の別ニュースをどうぞ

ちょっと前までならニュースにならなかったぐらいの事象。
ところが今回ベトナム語の媒体でも「ベトナム人の恥」と言われており、あきらかにベトナム社会のステージが変わっていることが知れます。
コロナ以降行けてないけど、次にベトナムに行くとき、日本人であるというだけで肩身の狭い思いをすることになるのでは。そんな予感。

■そういえば円安トレンドが「労働力」を海外から獲得するという、国家企画の脆弱性だったことにいまごろ気付く俺たち。

■今週のその他ニュース

■盛り上がらないニュースばかりだとナンなので、最後はちょっとだけいい話を

モンゴルは豊かな鉱物資源を抱える一方、工業技術が立ち遅れており、産業発展に不可欠な人材育成に力を入れている。かつて国費留学生として仙台高専で学んだ教育科学相(当時)らが中心となり14年、日本をモデルにした高専3校を開設。19年には初の卒業生を輩出した

このニュースの何が良いって、かつて日本で過ごした経験が「良かった」と思えたから、十年近いスパンを隔てた今が在るってところですよ。

ただ、誰もが思う通り、いま日本でさんざんな目にあっている国のひとたちが、十年後に自分たちの子弟を送り込んでくるわけがない。

鎖で拘束したがあれは冗談だった? それ、ジャパニーズ・ジョーク?

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