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それぞれのひとにそれぞれの地獄/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(23.8.27-23.9.2)

少しずつメディアが採り上げるようになってきた川口市のクルド人問題。
いえ、ずっと排外的な声は聞こえてきていたわけですけれど、そういう声はデカいからn=10な気がしても、よくよく見ればなんだn=1か。
と判断していまして、分かったキミたちの言いたいことは分かったからほかのひと? と待ってたんですよ。

その意味、上掲プレイボーイ記事、もちろん筆者のn=1所見ではあるのですが、これまでとは違う見方が提供されている点、一読に値するものでした。
なお「またおまえか」的な切り取り先鋒といえば

これなー。
個人的に川口市長の法務大臣訪問で記憶しているのは、2020年12月の下記トピックでしてね。

迫害を逃れてきたが難民申請が認められないクルド人を救済しようと、埼玉県川口市の奥ノ木信夫市長は23日、法務省で上川陽子法相と面会し、入国管理制度の改善を求める要望書を渡した。難民問題で自治体の長が異例の要請を通じて改善を図らねばならないほどクルド人の生活は逼迫している。
要望書では、在留資格のない「仮放免」の生活でも支援団体など複数人の身元保証があれば就労を可能にする制度の構築や、健康保険などの行政サービスの提供を国の責任で判断するよう求めた。

もちろんもう3年近く前だから、市長の意見が「寄り添う」から「追い出せ」に変節することだってありえなくはないんでしょうけれど、まあ媒体が媒体なので
「犯罪外国人は強制送還を」 クルド人問題の川口市長、法相へ要望
という書きぶりには反射的にその正確性に疑問符が付いた、よって保留。が私の現時点でのとらえかたです。
ちなみに川口市議会の議事録(23.6.19)の市長答弁も、特にスタンス変わってないっぽい。と思ったことを念のためにメモしておきますね。

一部外国人の不法行為についての(4)番、外国人に対する川口市の見解について御答弁申し上げます。
私は、政策宣言において、「多文化共生の推進」を掲げており、日本人住民、外国人住民が共に暮らしやすい多文化共生のまちづくりの推進に努めているところであります。また、第5次川口市総合計画後期基本計画においても、市民、地域、団体、行政が連携して、お互いの文化を理解し、交流を推進することにより、多文化共生社会の形成を目指すこととしております。
本市では、多くの外国人住民に、地域社会で安心して暮らしていただけるよう外国人相談窓口を設けて、簡易な生活相談や日本語教室の御案内を行うほか、法律上の専門的な相談に対応するため、弁護士による法律相談などの支援を行なっているところであります。一方で、地域住民に迷惑をかける方への対応については、警察や関係機関と連携を図り、厳格に対応して参ります。なお、このような事態の根源は、国の入国管理制度に起因することから、機会を捉えて、国に対し、この現状について意見を申し上げて参ります。
私は一度言ったのですけれども、現実の地域社会における協働推進という考え方と国で取っている制度が、少し乖離しているというのが現状だと考えております。ただ、諦めることなく、再び法務大臣に、直接川口の現状を訴えて参りたいと考えておりますのでよろしくお願いします。
以上です。

令和5年埼玉県川口市議会会議録4号

■そういえばウクライナ難民がガラス戸を叩き割って逮捕される、というローカルニュースもあったようで

鈴木力燕市長は31日の定例記者会見で、詳しい状況を知らないので「軽々しいことは申し上げるべきではない」と前置きしたうえで、「見知らぬ国で言葉が通じないと言う環境のなかで、何らかのストレスが行動を引き起こしたとしたら、これも戦争がもたらした悲劇のひとつと言える」と避難民に寄り添った

身元引受人をロシア人が務める、ということで来日当初ちょっとだけ話題になっていたひとですね。

■それでいうとアフガンとか

ロヒンギャとか

いろんなひとに、いろんな地獄がある。そのことに無自覚で生きている俺たちは。みたいなことも、思うのでした。

■今週のその他ニュース

■この連載では定番フレーズですが、お隣の国の事情は興味深いです


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