改題しました/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(22.6.26-22.7.2)
2019年9月2日に「週刊外国人就労関連ニュース」として書き始めて以来、148号目になる今週号からタイトルを変更します。題して「週刊移民国家ニッポンニュース」。
さすがに移民国家は言い過ぎな気がした約3年前から定点観測を続けてきた者の感覚として、もうそう呼んでいいな。って思うんですよ。
■だって「日本で働く外国人の」話というより、「日本の」話ですよね、たとえば次に挙げるようなニュース。
■もうちょっと分かりやすい例
電動自転車は自転車だけど、モペットは原付。ってレギュレーションが故国(この場合はベトナム)と違うので混乱が生じています、というお話で、交通安全のために法は守られるべき。という側面と、法なんてものは生活の変化にあわせて変わっていくべき。という側面の両方があるな、って感想に。
■ベトナムといえば法相が訪問して
言外のニュアンス(技能実習制度を温存しているのはとにかくベトナムからの人材供給が途絶えると困っちゃうから)が聞こえる発言をする一方
そろそろベトナム側も「黙って見ているだけ」じゃない、つまり両国間のパワーバランスの静かな変化が汲んでとれる昨今。
■これはつまり選挙に行くべき。って話ではないのか
出た、技能実習制度反対というひとの中にも一定数いる「雇用が奪われる」マン。
因果の理解を間違えていると思うんだけどな。
■今週いちばん読み応えがあった記事
これ、個人的にずっと気にしているのは2020年11月の初報タイミングが
ほとんど熊本と同時期だったこと。
そして熊本の件は手厚いサポート体制が可視化されているのに
東広島の件は早々に結審。
何が違うのか、と思ってきていたのですが、RCC中国放送の「1年半に渡って20回面会した」記者による今回のレポートでようやく理解しました。
裁判の判決文が使用したフレーズを使うなら「犯行態様」が、熊本とはたしかにぜんぜん違う。
ええと。
でもそれはそれ、だと思うんですよ、やっぱり。
孤立出産した女性だけが罪に問われるのは彼女がどういうパーソナリティであろうとおかしなことで、せめて支援者に心を開いてくれれば同情できるのに。とか、自分の思いを語れるだけのインテリジェンスが無い「低度人材」じゃしょうがない。とか……そういうことじゃなくない?
■なお「低度」外国人材なる露悪的なワードの著作権を持つ書き手の最新テキストも相変わらずセンセーショナルで感心したところ
念のために注釈を加えておくと、「低度」人材は日本政府オフィシャルな用語、「高度」人材への批評も込められていることば、と私は認識しています。
そもそも誰が高いとか低いを決めるんですか。という問いを表現するには過激に思いますけど、そこはライターの署名のようなものですしね。
■その他の記事、今週は2本だけ見出し紹介