マンゴーとコーヒー
ハワイのマンゴーがおいしかった話。
カウアイ島のツアーで、ガイドさんが連れていってくれたのは 彼のお友達の家の庭。
マンゴーの木には果実がいっぱい。
さらに、木の下には熟して落ちた実が、文字どおり腐るほど転がってた。
マンゴー食べ放題。しかもとてもあまくておいしい。
あの宮崎の高級マンゴー「太陽のタマゴ」と変わらない味。
方や手間ひまかけて育てられた高級品、
方やまったく手のかかっていない無料の産物。
ガイドさん曰く、「日本は手をかけすぎ」。
放っておいてもこんなにおいしいんだから、と。
たしかに。とおもいながら、むしゃむしゃ。
ハワイのコーヒーがおいしかった話。
ハワイのコーヒーといえばコナ・コーヒー:ハワイ島が有名だけど、
じつはカウアイ島のほうが作付面積が大きいらしい。
カウアイで買ったコーヒーが思いの外おいしかった。
という話を、コーヒーにうるさい喫茶店のマスターにしにいったら、
ちょうど豆の選別を行っているところだった。
しかも、ハワイのコーヒー。オアフ島産のめずらしい一品。
マスター曰く、「向こうは素材は良いんだけど、扱いが雑」。
ダメな豆を取り除いて淹れれば、ずっとおいしくなるのに、と。
家に帰ってカウアイコーヒーの豆を改めてみてみたら、
たしかにいびつな豆が多数混じっていた。
手をかけすぎ/かけなさすぎ、
それでも十分/もっと上を目指す、
どちらも間違っていないので、
まぁ、中庸が良いのだろうな、という毒にも薬にもならない結論。
(『World Wide World』2019/10/19 記事 再掲)