じわじわと接眼レンズが増えているの何故?
使っている望遠鏡は極めて一般的な物です。中口径(70mm~85mm)の屈折望遠鏡と中口径(130mm)の反射望遠鏡です。これらの望遠鏡を活かすのは接眼レンズと言っても良いと思っています。
25倍程度の低倍率では大型の星雲(M42やM31)や散開星団(M45やM7/M6)が視野いっぱいに収まります。また、80倍程度の中倍率だと月が視野いっぱいに全部収まりますし、ある程度の離角がある二重星の数が増えてきます。もちろん120倍~200倍の高倍率レンジだと分離可能な二重星は多くなりますし、月のクレーターの強拡大や木星や土星などの惑星の模様も興味深い見え方をします。
通常、望遠鏡を購入した時に付属している接眼レンズは2~3種類ある場合が多いので見る/見えるだけなら付属の接眼レンズで良いのです。
ただ…より見やすく、より広く、綺麗な天体を見てみようと思うと、市販されている接眼レンズを単品で購入するのは良い事だと考えます。
現代では、みかけ視界82°~100°の超広視界の接眼レンズもあります。
眼鏡使用者が見やすいようなロングアイレリーフにターンスライド式の見口アイカップが付いて、裸眼でも眼鏡でも全視野が見られる見易い接眼レンズも多くなってきました。
逆に、みかけ視界は狭いけど、レンズ構成枚数が少ないタイプはヌケが良いとか、中心部の切れ味が良い接眼レンズもあります。
アメリカンサイズ(1・1/4インチ)が主流となり、みかけ視界が広い2インチサイズも安価になってきつつあり、ツアイスサイズ(24.5mmサイズ)だった昭和の時代とは雲泥の差があるように言われてます。
つまり、望遠鏡に取り付ける接眼レンズは「倍率、アイレリーフ、みかけ視界、ヌケ、キレ」を、自らの選択で積極的にコントロールできるアイテムなのです。
ここで、私の「接眼レンズがじわじわと増えている」というタイトルに戻します。
低倍率のスタートラインは24倍、高倍率側のリミットを200倍程度としました。低倍率から高倍率までを間をあけずに繋げていくためには?と考えると、中間倍率となる接眼レンズがじわじわと増えてしまうのです。数が増えてしまうのってコワイです。(笑)
30mm、28mm、27mm、26mm、25mm、22mm、20mm、18mm、14mm、12.5mm、10mm、9mm、8mm、7.5mm、6mm、5mm、4mm、3.3mm
じわじわと増えて、上記の焦点距離の接眼レンズラインナップとなってしまいました。
まあ、これらは倍率を変更するためのラインナップと思って良いでしょう。なので不要だと思う倍率になる接眼レンズは省いて良いのです。
ただし、ここから先がヤバいんです。実は、いつの間にか「焦点距離4mm」の接眼レンズが3個もあるんです。
1.見易くシャープでキレが良い…けど高価な子。
2.アイレリーフが短くて見づらい、みかけ視界が激狭、周辺はボケる、光度差がある二重星には弱い…なのに惑星の模様はどの接眼レンズよりも模様が濃く見える子。
3.みかけ視界はほどほどの狭さ、アイレリーフは短いのに何故か見易い。周辺まで像質が均一(?)でシャープでキレもなかなか良い。こういう場合は比較的高価な物であるはず…なのに…何故か0円でうちに来ちゃった子。
これら3つの接眼レンズは個性が際立っていて、どれを使うにも「味がある」なんて事を知ってしまうと…「接眼レンズはじわじわと増えちゃう」のであります。