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アナログレコード、はじめました/はじめてみて、はじめてわかったこと

noteにはユニットコミュニティで作った音楽について制作ノートなどを書いて、あんまり趣味(制作も趣味だけど)や日常のことを書くのはどうかな・・と思っていました。

でも、他の方のnoteを読む時も、制作にまつわることだけよりも、好きなものを書かれている方が好感度が高く感じることもあり、自分でも書いてみることにしました。

手始めに今年のまとめなど・・と振り返ってみると、2022年といえばなんといっても『ついにアナログレコードに手を出した』ことに尽きますね。

きっかけ

https://twitter.com/kisoem/status/1570258080499388419

購入記

※購入するたびに写真を撮ってツイートし、それをTogetterにまとめています。


※また、Discogsの「コレクション」にも登録しています。型番から検索できてべんり。


『アナログレコード趣味』をはじめる前に思ってたこと→実際にはじめてみて思ったこと


はじめる前に見聞きしていたことで、実際に体験してみるとやっぱりそのとおりだった!ということと、実際はちょっと違うように思うよなー、ということがあったので、まとめてみます。


・針で盤を傷つけそうで怖い

まさに、アナログレコードに手を出しそびれていた要因です。
小学生のころ、姉が図書館から借りた『りぼん』連載の少女漫画のイメージアルバムを、勝手に聴こうとして手元が狂い、傷をつけて弁償になったというトラウマが・・。

⇒そんなトラウマもあり、フルオートのプレイヤーを買ったみて気づいたのですが、当時、家にあったレコードプレイヤーはフルオートの機能が壊れていて手動で針を落とさなければならない状態だったのでは、という疑いが出てきました・・。

フルオートなので傷を付ける心配が少ないのがうれしい。


・盤の状態を気にしたり、清掃したり、裏返したり・・そこまでして音楽聴くのは面倒じゃない?


⇒何枚か買った印象では、見た目で傷が少なくても音飛びすることもあるので、買った盤を最初に聴くときは緊張します。

ただ、「毎回ホコリを払ったりする手間が『音楽を聴くこと』を特別な行為にさせる」というのは、たしかにそのとおりですね。


・リッピングや配信・サブスクで1曲単位で聴けるのに、アルバム単位で聴くのってかったるくない?


⇒これは「アルバム単位で聴くことが楽しさを思い出した」とか「1枚とおして聴けるアルバムを選んで買うようになった」という変化がありました。

おもえば、「サブスク配信リッピング、CD-RやMD」よりもさらに前の「レコードやCDからカセットテープにダビングして聴いていた頃」の感覚を思い起こさせますね。

「A面の最後の曲」や「B面の一曲目」の特別感も久しく忘れていました。


・じつは、家で腰を据えて音楽聴く習慣があまりない


⇒アナログレコードを買うことで「家でじっくり音楽を聴く」時間を作るようになりました


iPodの登場は「出かける時にどのCD/MDを持って行くか考えずに、ライブラリを全部持ち出せる」という革命的を起こしました。

※自分は、大容量のiPodは持ってなかったので「持ち出すためにライブラリから選択する」必要はありましたが・・。

それに伴って、聴くときはまず、リッピングしたライブラリからになり、持っていないものを調べたりするのにYouTubeやサブスクを使うようになってからは、さらに「1曲すら通して聴かない」傾向が強まりました。

そうなると、なかなか家で腰を据えて音楽を聴くことをなかなかしなくなり「音楽を聴くのは外出したときにiPhoneで」「刺激の強めなものを飛ばしながら」
という時期が長く続いていました。

アナログレコードを買うことで、「曲を飛ばすのが容易でない」(前述のトラウマもあるのでなおさら)⇒「できるだけアルバムを通して聴く」ようになり、「家でじっくり音楽を聴く」時間を作るようになりました。


・サブスクで定額で聴けるのに、レコ屋に『掘り』に行くの面倒だよね


⇒すみません、むしろそれが楽しくなってます・・・。

「サブスクは膨大すぎて、どれから聴けばいいかわからない」問題がありますが、レコード屋で見かけて安かったから買って、周辺のミュージシャンやアルバムをサブスクでも聴くようになったこともあるので、レコメンドやキュレーション体験としてのアナログレコードという側面もあるのかもしれません。


・ジャケットの良い名盤だけを、厳選して買うだけで満足かも?


⇒有名な、いわゆる「名盤」はわりと高価めな印象で、むしろ名のあるミュージシャンの「全盛期と言われる時期からすこしズレて、安価で出ているアルバム」を買って、その魅力に初めて気づくことが多くなっていますね。
(そういうアルバムは得てして、ジャケもちょっと微妙だったりして)


・シティ・ポップがブームだと言うし、けっこう値が上がってるんじゃない?


⇒もっぱらディスクユニオンで買っていますが、思ったより「シティ・ポップと認識されて値が上がっている」範囲のものは狭いんだな、という印象です。

音的にはシティ・ポップと共通していそうなのに、かなり安価なAOR方面が、最近気になって買い集めているところです。


・昔の音もリマスターCDとか配信の方が、クリアで良いんじゃない?


⇒自分の印象では、60年代〜70年代前半ごろまでの音源は、リマスターCDの方が断然音が良い(好きな音)と感じることが多いですね。

むしろ、1976〜1983年ごろまでの「ハイファイなアナログ録音」のものは、アナログレコードでもクリアな音で好きな気がしています。


・アナログは温かみのある音?


⇒実際に聴いてみて「意外とハイが出てる」「なんならハイカットしないとキツく感じる」ことに驚きました。

現在は、レコードプレイヤーからオーディオインターフェイスに入れて、Macの中のDAW(Apple Logic)のEQでハイカットした状態で聴いています。


・アナログはデジタルではカットされる帯域まで記録されるから、音が良い?


⇒調べてみると・・15kHz以上はノイズの原因になるのでカットされるそうです。やっぱそうですよねぇ。




「アナログ盤の音の良さ」って結局なんだかわかんない


「ダイナミックレンジが適度に狭い」ので「そのレンジにあわせてミックスやマスタリングでまとめられてる」という印象です。

CD以降は、ダイナミックレンジが広がったけど、初期はそれを活かそうとしてラウドネスが低くなり、2000年ごろになるとラウドネスを稼ごうと「せっかく広がったダイナミックレンジの中で潰して持ち上げてる」傾向です。

「最終アウトプットがアナログレコードだった時代に録音・ミックス・マスタリングされたもの」が「音楽的なまとまりがあって、心地よい音に感じる」といった感じでしょうか。


じゃあ、今後はアナログだけになっていけばいいの?アナログが最高なの?

⇒とはいえ、「その不便さも含めて楽しむ、好事家むけのアイテム」なのは変わらないでしょうね。

正直、「歌を聴かせるべきシンガーのアルバムで、わりとカジュアルに歌が歪む」とか、「せっかくいい曲なのに片面最後に収録されて、最内周なので音が歪みっぽいのが残念」とか、冷静に考えるとどうかと思う要素は数えればキリがありません。


まとめ


「『安定してクリアな音はデジタルで聴けばいい』という担保」がある現在だからこそ、アナログレコードの特性を楽しめるのかもしれませんね。


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