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3年『ダブルブッキング』【善悪の判断】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『3年「ダブルブッキング」【善悪の判断】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。


今日の内容項目は、
「善悪の判断、自律、自由と責任」です。
比較的、分かりやすくて授業をしやすい項目ですよね。

いいことと悪いことの区別を
「教える」という意識が先行してしまいますが、
区別するべきことを「教える」のではなく、
自分はいいと思うか悪いと思うか
「考えて答えを出す」ことを大切にします。

強いて教えるとすれば、
自分の判断基準(ものさし)をもつことの大切さです。
まずは、この意識をもって、授業に臨んでくださいね!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「善悪の判断、自律、自由と責任」
3・4年の目標・・・・正しいと判断したことは、自信をもって行うこと。

3年生「ダブルブッキング」(日本文教出版)

あらすじ
太一は、なおやと日曜日に公園で遊ぶ約束をした。
しかし、約束をしてから、同じ日にシュウと本屋に行く約束をしていたことを思い出した。
ダブルブッキングになってしまった太一。
日曜日になった。
頭が痛くて、お母さんがシュウにそれを伝えてくれた。
そのあと、なおやにも「シュウくんにも伝えたけど」と、お母さんが伝え、ダブルブッキングがばれてしまった。
学校に行ったらどうなるだろう。
ぼくはどうすればよかったんだろう。

2 内容項目と教材

①行為ではなく、行為を生む心

「どうすればよかったのだろう。」と教材がしめくくられているので、
『正しい行動』を考えてしまいますね。

でも、それはまちがいです。

道徳は、行為ではなく、行為を生む心を考える教科です。
太一のとるべきだった行動を考えても、子どもの道徳的理解にはつながらないからです。

「正解」は子どもたちは知っています。
太一は、なおやに誘われた時点で断るべきだったし、
時間をずらせばよかったかもしれないし、
仲の悪いなおやとシュウの仲直りを提案してもよかったかもしれません。

その他にも、「正解」の行動は無限に出てくるでしょう。
しかし、その「正解」を出し合うことには意味はありません。

なぜなら、「正解」を知っていても、時と場合、その場の雰囲気によって流されてしまうのが人間の常だからです。

これは大人も同じです。


「正解」ばかりを追い求める授業は、窮屈になります。
そして、建前ばかりの授業になります。

「正解」ではなく、「正解」を知っているけどなぜできないときがあるのかを考えることが、道徳の授業の仕事なのです。

②想像力と勇気

では、「正解」の行動をするために必要な心とはなんでしょうか。
なぜ、「正解」を知っていながら、できないことがあるのでしょうか。

これを、子どもたちと考えたいですね。

結論を言います。
「正解」の行動をするために必要なことは、
先を想像する力と、勇気です。

太一は、なおやに誘われて気軽にOKをしました。
それは、その場の雰囲気で「楽しそうだからOK」と、現時点だけを考えて出した結論です。
そこに、先を想像する力があれば、事態はちがったものになります。

日曜日はなおやと遊ぶ。
でも、シュウと遊ぶ約束をしているので、なおやと時間が重なってしまう。
さらに、なおやとシュウは仲が悪い。
だから、なおやと遊ぶことは難しいかもしれない。

このように、先を想像することで、現時点の判断が変わってきます。

また、断る勇気も必要です。
友達に誘われたら、断ると悪い気がして気軽にOKをしてしまう気持ちは、誰にでもあるのではないでしょうか。
しかし、安請け合いをしていると太一のようにダブルブッキングで困ったことになってしまいます。

「約束がある」「予定がある」と勇気をもって断ることも、「正解」の行動には必要なのです。
また、ダブルブッキングに気付いてから、断ることもできました。
太一はその断る勇気が足りませんでした。

ダブルブッキングをしてしまったこと、
それに気付いたけどそのままにしてしまったこと、
この2点が今回の大きな問題だったのです。

特に、気付いたけどそのままにしてしまったことが、勇気が足りなかったので事態を悪い方へ広げてしまった原因になりました。

その場でも、後からでも断る勇気があれば、このような事態にはならなかったかもしれません。

ということで、この授業でポイントとなる言葉は、想像力と勇気です。
この2つを押さえた授業を展開しましょう!

3 導入

T:教師 C:子ども

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