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6年『自由行動』【自由と責任】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『6年「自由行動」【自由と責任】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の教材は「自由行動」です。

道徳の教材は、子どもたちと同じ学年で
設定した教材が多くあります。

子どもが自分自身のこととして
考えやすくなるように、という配慮からでしょう。

しかし、身近だからこそ、
自分の考えにとらわれて考えが広がりにくい、
という欠点もあります。

広い視点をもち、授業を進めていきましょう!

では、解説です!

 

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「善悪の判断、自律、自由と責任」
5・6年の目標・・・・自由を大切にし、自律的に判断し、責任のある行動をすること。

6年生「自由行動」(日本文教出版)

 

あらすじ

マサキは、社会見学のグループの班長だ。

歴史博物館の2時間の自由行動を、どんなことをするか班で話し合って決める。

シンゴとマサヒロの2人、ミホとミサの2人で意見が分かれたので、
マサキは「自由行動だから、途中何回か集合時間を決めて、あとは自由に見学する」というのはどうだろう、と提案された。

しかし、マサキは「本当にこれでいいのかな。」と考えてしまいました。

考えた末にマサキはみんなに言いました。
「自由行動だからこそ、話し合って本当に勉強したいことを見つけよう。」

そして、社会見学当日、みんなで楽しい会話をしながら見学をした。

マサキは「自由って難しいけれど、うまく使うととても楽しいし、役に立つものになるんだな。」と思った。

2 内容項目と教材

「善悪の判断、自律、自由と責任」は、次の3つに分けて考えます。

①善悪の判断
②自律
③自由と責任

それぞれ、似ていますが解釈が異なるので、今回授業をする教材が、①~③のどれに当たるかを考える必要があります。

 

今回はもちろん、題名にある通り③自由と責任ですね。

「責任」という言葉は教材では出てきていませんが、常に自由の裏には責任があることを忘れないようにしなくてはいけません。

マサキの班の4人は、自分たちのしたい行動を提案します。
「自由」という観点ではそれは許されてもいいですが、マサキはそれはちがうかもしれない、と立ち止まります。

この時のマサキと4人は、何がちがうのでしょうか。

4人は、「自由なのだから」自分たちの好きな行動をしたいと思っています。
これは、「自由」を自分本意で考えてよい、と理解しているということです。

対してマサキは、「自由なのだから」6年生としてきちんとした行動計画を立てたいと思っています。
これは、「自由」に6年生としての「責任」があるから、自分勝手な行動はいけない、という立場からの考えです。

当然、マサキの考えが立派ですし理想とするべきですが、だからと言って4人の考えは批判されるものではありません。

4人とマサキの心のちがいを考えることで、自由について考えを深めていくことが目的です。

決して、「マサキの方が考えが素晴らしいので、マサキのような判断基準をもちましょう」という結論を目指すのではないのです。

 

下に発問を参考として載せていますが、発問を考える時のコツをお伝えします。

それは、「もし〜だったら」と考えることです。
この考え方は、筑波大学付属小学校の加藤先生から学んだことです。

もし、と仮定することで、教材の展開以外の道を考え、比較することができます。
比較対象があると、人は考えやすいです。

・赤色について考えを言いましょう。
・赤色と青色を比べて、考えを言いましょう。

と聞かれたら、後者の方が言いやすいですよね。

 

今回は、例えば
・もし4人の言うとおりに行動していたら、見学が終わった時、すっきりした気持ちになっているだろうか。
・もし、マサキが4人の提案どおりにしていたら、マサキは見学を楽しめただろうか。

などです。

このように、「もし〜」と仮定して考えることで思考の幅が広がります。

初めは、納得のいく選択肢は出てこないかもしれませんが、それでも大丈夫です。

比較対象があることが大切です。
質よりも量を意識して、実践してみましょう!

 

 

3 導入

T:教師 C:子ども

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