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3年『かるた遊び』【規則の尊重】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『3年「かるた遊び」【規則の尊重】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「規則の尊重」の授業のポイントは、かんたんに言うと
「きまりを守る大切さ」です。

では、きまりは、なぜ守らないといけないのでしょうか。
子どもの立場なら、
・怒られるから
・先生が言ったから
などがあげられるでしょう。

しかし、これは外圧的なもので
罰などの強制力から、
きまりを守る心が生まれています。

果たして、きまりとは本当にそうあるべきなのでしょうか?

きまりについて、
教材解説で考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「規則の尊重」
3・4年の目標・・・・約束や社会のきまりの意義を理解し、それらを守ること。

3年生「かるた遊び」(光村図書)

あらすじ

千歌(ちか)のクラスでは、雨の日の休み時間は、「かるた」をしていいことになっています。
しかし、仲良く遊ぶことがなかなかできません。

話し合いをして出た問題は、
・同じ人ばかりかるたを使っている。
・仲間に入れてくれない。
・片付けをしない。

みんなで話し合いをした結果、仲良く遊べるようになりました。

2 内容項目と教材

子どもにとって身近な場面なので、共感する子は多いでしょう。
共感するものは、このクラスのいろいろな立場の子です。

・みんなでなかよくかるたをしたい子。

・仲のよい人だけでかるたをしたい子。

・そもそもかるたに興味のない子。

・かるたは関心がないけど、仲のいいクラスにしたい子。

子どもは、それぞれが自分の考えに近い立場の子に沿って思考をするでしょう。

まずはその大前提を受け止めます。

この教材の大きなポイントは、「きまりをなぜ決める必要があるのか」を考えることです。

<かるた遊びのやくそく>を考えて書くワークがありますが、この活動は中心活動ではありません。
勘違いをしないようにしましょう。

このワーク自体は意味のあるものです。
実際に自分がこのクラスにいたら、どんな約束を考えるか。
それは自分のクラスで問題が起きた時に、解決策を考える力になるからです。

しかし、この活動に時間を取られないようにしましょう。

きまりは、「あればいい」というものではないからです。

きまりを作れば全員守るのは当たり前で、約束を決めれば、みんなが正しい行いをするようになる。

これは性善説の考え方です。

現実的にはそんなことはあり得ません。

道路交通法があっても交通違反をする人はいるし、友人同士の約束を破る人は1人や2人ではありません。

つまり、「きまりを決めれば解決」という理解のもと、<かるた遊びのやくそく>を考える活動は、道徳的な深まりはあまり期待できないのです。

<かるた遊びのやくそく>を考えたのちに、次のようなことを考えてみましょう。

・なぜその約束が必要なのか。
・約束を守るために、どんな気持ちが大切なのか。

例えば、『かるたを使ったら片付けをする』という約束を作ったとします。

なぜこの約束が必要なのでしょうか。
それは、片付けをしない人がいるからです。
片付けをしなければ、その場は散らかるし、かるたが痛むかもしれません。

だから、この約束が必要です。

また、この約束を守るために、どんな心が必要でしょうか?

「片付けをすればいい」だけ思っていると、順番や向きもバラバラに、箱に詰めてぐちゃぐちゃに片付けても、『片付けた』ことになります。

果たして、それで『片付けた』と本当に言えるでしょうか?

これで困る人は誰でしょうか。

そうです。次に使う人ですよね。

片付けをする時には、「次に使う人のことを考える」ことが大切であるとわかります。

このように、約束を決めて、それがなぜ必要なのかということと、大切な心を考えていく活動を設定すると、<かるた遊びのやくそく>を考えるワークも意味のあるものになります。

決して、<かるた遊びのやくそく>を考えて終わりにすることのないようにしましょう。

3 導入

T:教師 C:子ども

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