中学3年「スマホに夢中!」【節度、節制】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は
中学3年「スマホに夢中!」【節度、節制】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。
この内容項目は「節度、節制」です。
『分かっているようで分かっていない』と
よく言われる内容項目です。
子どもが、じゃありません。
教師がです。
節度と節制の違いってなんでしょうか?
どちらが大切なのでしょうか?
そもそも、節度って何・・・?
今日は、これらのことについて、
考えていきましょう!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
A 主として自分自身に関すること
「節度、節制」
中学校の目標・・・・
望ましい生活習慣を身に付け、心身の健康の増進を測り、節度を守り節制に心掛け、安全で調和のある生活をすること。
中学校3年生「スマホに夢中!」(東京書籍)
2 内容項目と教材
節度と節制、この2つは、似て非なる言葉です。
簡単に言うと、
節度はルール
節制はルールを守ろうとする心
です。
「節度ある行動」という表現は、「世間一般の常識から外れない行動」ということです。
教材ごとに、節度(ルール)について考えるのか、
節制(ルールを守ろうとする心)について考えるのか、
重きはどちらにあるのかを見極める必要があります。
今回の教材はどちらに該当するでしょうか。
ズバリ「節度」に当てはまります。
奈美恵は、スマホで友達とのやりとりを
夜遅くまでしてしまっています。
その自分の「ルール(節度)」がおかしいと
お母さんに指摘されているのです。
中学生にとって正しい節度とはどんなものか。
節度はどのように考えればよいのか。
ここがこの授業の核となります。
奈美恵は悪い子?
では、具体的に考えてみます。
友香は夜遅くまでスマホをいじって、
寝坊して、階段から落ちてしまいます。
夜更かしの原因は「スマホ」です。
ここで立ち止まって考えたいことがあります。
「友達と交流する」っていいことですよね?
それなのになぜ、この教材では
「友達と交流する」=悪いこと
と扱われているのでしょうか。
夜遅くまで友達との交流に熱中する奈美恵。
この姿はむしろ褒められるべき姿ではないでしょうか?
子どもたちにはどんな考えを言うでしょうか。
聞いてみたいですね。
さらに、比較して子どもの思考が進むようにしてみましょう。
①ゲームで夜更かしした太郎君
②友達と交流しないで早く寝ている花子さん
③友達との交流で夜更かしをした奈美恵
この中で
・節度を守っているのは誰?
・いい子なのは誰?
・友達になりたいのは誰?
とそれぞれ聞いてみましょう。
順番をつけてみるのも効果的です。
子どもはどんな反応をするでしょうね!
当たり前で逆に難しい教材
この教材は、スマホを触りすぎない正しい姿を説くものです。
子どもたちは既に知っていることばかりです。
・早寝をする方がいいこと
・歩きスマホは危険なこと
・夜遅くまでスマホをいじると、次の日の体調などに異変をきたすこと
初耳のことならまだしも、10数年生きてきた子どもたちは
学校や家庭で日常的に言われ続けていることばかりでしょう。
この教材は「当たり前」のことを扱っており
子どもたちの興味を高める授業にするには
とっても難しいんです。
とは言っても、方法はあります。
それは、「極論をぶつける」ことです。
例えば、
お母さんは「スマホをいじりすぎないこと」と言っています。
ならば、
「友達と全く交流をしない」
これは正解だろうか?
と聞いてみます。
きっと、「いやちがう。友達とは交流しないといけない」
と、きっと言うでしょう。
そこでさらに、
「交流しなくてもダメ、交流しすぎてもダメ。
じゃあ交流する気持ちを抑えるために大事なことはなに?」と聞きます。
このぐらいやりとりをしたら、本質にだんだん迫れます。
「じゃあ、スマホを触りたい気持ちを抑えるために、どんなことが大事なの?」
と聞きます。
すると、子どもたちは考えるでしょう。
ここで、
ワークシートや友達と話し合う時間を入れると有効ですよね。
話し合いはあくまでも手段であって目的ではありません。
こういった必要に迫られたときに効果を発揮します。
話を戻します。
スマホに限らず、「欲」を抑えるために大事なことは
・自分をよく知ること
・自分で自分を律すること
の2つが大事です。
スマホに限らず、
「ここまでにしておこう」「もう必要ないからやめよう」などと
自分を知って律することが、
「欲を抑えること」につながるんです。
中学生ともなると、
あの手この手で教師の発問に対して
返答をしてきます。
その返答の矛盾を突くことが、
道徳の本質に迫ることになります。
3 導入
T:教師 C:子ども
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