中学2年「異なり記念日」【家族愛、家庭生活の充実】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は
中学2年「異なり記念日」【家族愛、家庭生活の充実】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。
家族って現代はいろいろな形があります。
核家族、二世帯住宅、
片親世帯、施設などなど。
道徳で家族について扱うことは、
危険だといつも議論が起こります。
しかし、人は1人では生きられません。
集団で協力して生きることで人類は繁栄してきました。
その最小単位が「家族」です。
家族について考えることで、
集団についての理解が深まり、
クラスや学校、地域など
他の集団への帰属意識が高まっていくのです。
今日は教材を通して、
家族について考えていきましょう。
今日はこの難しい内容項目を解説します!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
C 主として集団や社会との関わりに関すること
「家族愛、家庭生活の充実」
目標・・・・・父母、祖父母を敬愛し、家族の一員としての自覚をもって充実した家庭生活を築くこと。
「異なり記念日」(光村図書)
写真家の斎藤陽道さんは、感音性難聴という障害で生まれた時から聴力がほとんどない。
妻のまなみさんも同じ障害。
ろう学校で出会った二人は、2015年に長男・樹さんを授かった。
樹さんは、聴力は正常であった。
樹さんは一歳半ごろ、両親の手話を見て、手話を覚え始めた。
陽道さんと樹さんは、よく近所のドラックストアで買い物をする。
樹さんは、
店内のBGMを聴いて音楽あった!
と手話で楽しそうに陽道さんに伝え同意を求めた。
陽道さんは、
お父さんには音楽がわからないんだよね。
残念。
樹さんには音楽がある。
と樹さんに手話で伝えた。
そう伝えると、樹さんは上機嫌が消え、うなだれた。
帰り道、陽道さんは樹さんにこう伝えた。
お父さん、お母さんは、音楽が聞こえない。
樹さんには、音楽が聞こえる。
樹さん、お父さん、お母さんは、違う。
違うっていうのは、大丈夫。うれしいし、楽しいこと。
僕らは、異なる存在だと告げる初めての日、異なり記念日となった。
2 内容項目と教材
・目標に「敬愛」とあります。
敬愛は、ただ単に「ありがとう」と伝えたり、
尊敬しましょう、と伝えても、出てくる思いではありません。
・家族が、自分だけでなく家族のために、
どんな思いで、どんなことをして、どんな苦労をしているのか、
具体的に知ることで、深まる思いが「敬愛」なのです。
・また、「充実した家庭生活」ともあります。
ここは、あまり深入りをしなくてよいでしょう。
・なぜなら、幸せの形は人それぞれですし、家族それぞれだからです。
陽道さん夫妻は、聴力がほとんどない。
その子ども、樹さんは聴力が正常である。
そんな家庭環境の中で、
樹さんはドラッグストアで音楽を聞き、
陽道さんに伝えるが、お父さんが聞こえないことがわからない。
・楽しみが共有できないことがわかると、
その落胆は相当なものでしょう。
・ここで大切にしたいのは、
家族と楽しみや喜びを共有できることは、当然うれしいです。
では、なぜ嬉しいのでしょうか。
ここを子どもたちに聞いてみたいですね。
・最後の場面を切り取って、
「異なり記念日は、家族にとってどんな意味があるだろうか」が中心発問にしやすいですね。
しかし、この場面は多面的・多角的な意見になりにくいです。
☆両親が聞こえないことがわかる(事実の確認)
☆樹さんが、自分だけ聞こえることがわかる(違いの認識)
これらは、ある意味、理想的な答えであると言えます。
・それよりは、事実を知った後の
樹さんの思いを考えてみましょう。
・陽道の話を聞いて、樹さんの家族に対する思いは間違いなく変わったはずです。
「樹さんの家族に対する思いは、教材の最初と最後でちがうだろうか。」と聞いてみると、
どんな答えが出てくるでしょうか。
・オープンエンドで終わっている教材なので、
落としどころに迷うでしょうが、
このような教材だからこそ、
樹さんだけでなくいろいろな人物の立場に立って考えることができます。
・発問の工夫をしやすい教材です。
下の発問を参考に、子どもがノッてくる発問を考えてみてくださいね。
3 導入
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