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5年『ふくらんだリュックサック』【規則の尊重】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『5年「ふくらんだリュックサック」【規則の尊重】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。


きまり、ルール、規則。
身の回りにはたくさんあります。

例えば、
○ゴミは回収日に出す。
○車は車道を走る。
○人の傷つくことを言わない。
など。

これらのきまりは、なぜできたのでしょうか。
必要だったから、でしょうが、
必要でなかったら、
できなかったのでしょうか。

きまりは、なぜあるのか。
きまりがあることで、困ることはないのか。
きまりを作る前に、できることはないのか。

そんなことについて考えていきましょう。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「規則の尊重」
5・6年の目標・・・・
法やきまりの意義を理解した上で進んでそれらを守り、自他の権利を大切にし、義務を果たすこと。

5年生「ふくらんだリュックサック」(日本文教出版)

あらすじ
登山をしたわたしは、ゴミだらけの山の上の様子に文句ばかり言っていた。
そこに、父親と男の子2人の会話が飛び込んできた。
「ゴミを集めて持って帰るか。」
「ぼくらだけそんなことをしてもしかたがないよ。」
「1つゴミを持って帰ればゴミが減る。そうすると山がきれいになるだろう。」

わたしはそれを聞いてハッとした。
わたしも立ち上がって、周りのゴミを拾った。
父親を先頭にして歩く3人のリュックサックのふくらみが、素晴らしく見えた。
わたしは自然と口笛を吹いていた。

2 内容項目と教材

新しいルールを考える教材ではない

こういった教材では、
「ゴミを捨てないためにどんなルールが必要だろう。」と
新しいルールを考えてしまいます。

・登山をするのにお金をとる
・防犯カメラを設置する
・「ゴミを持ち帰りましょう」と看板を立てる  etc
しかし、こういった議論は道徳の授業ではあまりふさわしくありません。
こういったルールや罰則を考える活動は、道徳的な心情を高める効果は薄いからです。


ルールを考える活動って、結局「他責思考」なんですよね。
ルールを守らない人をいかに取り締まるか、という観点からしか考えられないので、
自責思考になりにくいんです。


それだと、自分の心を耕す教科なのに、
人の悪いところを想像して事前に防ぐ策を考える時間になってしまいます。
マナーを守るとどんないいことがあるか考える

では、どうすればいいのでしょうか。
それは、「マナーを守ると、どんないいことがあるのか」を考えましょう。

反対に「マナーを守らないと、どんな気持ちになるのか」を考えるのもいいですね。

この教材では、「ゴミを捨てない」ことは、ルールという意味もありますが、
マナーという意味も強いです。


ルールかマナーか、どちらか子どもにしっくりくる方を選べばいいのですが、
この記事ではマナーで進めますね。

「わたし」は、ゴミだらけの山を見て、文句ばかり言っていました。
つまり、ゴミを捨てる人のマナーが悪いことで、
「わたし」は気分を害したのです。

このことから、
マナーを守らないと、嫌な気分になる人がいる
というまとめを導き出すことができます。

また、親子のように自分以外のゴミを拾うことで、
「わたし」は清々しい気持ちになりました。

このことから、
マナーを守ると、人をいい気持ちにすることができる
というまとめもできますね。

難しいことは必要なく、
マナーを守ることでどんな気持ちになるのか、
マナーを守らないことでどんな気持ちになるのか、
を考えることができたら、この教材では充分です。

題名から考える

「ふくらんだリュックサック」という面白いタイトルです。

このリュックサックはだれのことを指しているのか。
考えてみるのも面白そうですね。

また、「ふくらんだリュックサックには何が入っているのだろう。」と
発問をしてみるのも面白いですね。
お弁当、ゴミ以外に入っているものはないでしょうか。

3 導入

T:教師 C:子ども

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