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2年『一りん車』【規則の尊重】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『2年「一りん車」【規則の尊重】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。


規則の尊重は、かんたんに言うと
「きまりを守る大切さ」です。

では、きまりは、なぜ守らないといけないのでしょうか。
子どもの立場なら、
・怒られるから
・先生が言ったから
などがあげられるでしょう。

しかし、これは外圧的なもので
罰などの強制力から、
きまりを守る心が生まれています。

果たして、きまりとは本当にそうあるべきなのでしょうか?

きまりについて、
教材解説で考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「規則の尊重」
1・2年の目標・・・・約束やきまりを守り、みんなが使う物を大切にすること。

2年生「一りん車」(日本文教出版)

あらすじ
ひでくんとまさきくんは一りん車にのるのが大好きです。
昼休み、ふたりは一りん車おきばに走っていきました。
「あった、あった。よかった。」
一りん車は人気なので使われてしまうことが多いのです。

昼休みが終わると、ふたりは話しています。
「次の休み時間も使いたいね。ほかの人にとられないように、たいいくそうこのうらにかくしておこうよ。」とひでくん。
まさきくんも(もっとれんしゅうしてうまくなりたいな。)と思ったので、ふたりはかくしました。次の休み時間、ひみつの場所から一りん車を出して思い切り遊びました。
ふたりはうれしくなって、同じ場所に一りん車を隠して家に帰りました。

次の日のちょうれいで、先生が一りん車をもって話しました。
「この一りん車はたいいくそうこのうらにかくしてありました。きっと一りん車で遊ぶのが大好きな人だと思いますが、先生はとても残念です。」
まさきくんはむねがちくりと痛くなりました。
ひでくんは下を向いて困った顔をしていました。

2 内容項目と教材

1・2年生の「規則の尊重」の目標は「約束やきまりを守り、みんなが使う物を大切にすること」とあります。

それに対して、3・4年、5・6年の目標には「物」という言葉はなく、「意義」や「義務」という言葉が入ります。
このことからなにが言えるのか。

1・2年生にとって規則の尊重(ルールを守ること)は、抽象的な概念になるため、身の回りの物という具体物を土台にして考えることがよい、ということです。

規則は、次のように言い換えられます。

約束
ルール
きまり
マナー

子どもの考えやすい言葉を選んで授業では使ってください。
この言葉のちがいを考えるのは中学年以降で大丈夫です。

では、約束やきまりはなぜ守らないといけないのでしょうか。

 人が困る。(個人)
 自分が困る。(自分)
 みんなが困る。(集団)

本質的にはこの3つがあるから、「守るべきもの」とされているのです。


では、「一りん車」では、このうちどれが当てはまるでしょうか。
本文では直接書かれてはいませんが、
一りん車をかくすと、1の次に使いたい「人が困る」ことになりますよね。

しかし、果たしてそれだけでしょうか。

使いたいは困っていますが、他の人は困っていないでしょうか。
ふたりは「自分たちのことだけ」を考えて、一りん車を隠しました。
つまり自分勝手に行動しているということです。

学校で自分勝手に行動する人が増えたらどうなるでしょう。

・ろうかを走る。
・友達を悪口で傷つける。
・物を壊す。 etc

こんなことが続くと、3のみんなが困るも当てはまりますよね。

が、しかし。
ここではそこまで深入りしなくていいです。

自分と友達が困る。
この認識で充分です。

1・2年生の段階では、きまりの意義というよりも、「きまりを守るために大切な心」を考えることに重きを置きましょう。

きまりはなぜあるのか、きまりを守らないとなぜ集団の秩序が崩れるのか、という点は中学年以降で考えるので大丈夫です。

「きまりを守るために大切な心」について考えるようにしましょう。

3 導入

T:教師 C:子ども

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