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2年『きまりのない学校』【規則の尊重】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『2年「きまりのない学校」【規則の尊重】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

規則の尊重は、かんたんに言うと
「きまりを守る大切さ」です。

では、きまりは、なぜ守らないといけないのでしょうか。
子どもの立場なら、
・怒られるから
・先生が言ったから
などがあげられるでしょう。

しかし、これは外圧的なもので
罰などの強制力から、
きまりを守る心が生まれています。

果たして、きまりとは本当にそうあるべきなのでしょうか?

きまりについて、
教材解説で考えていきましょう!

では、解説です!

 

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「規則の尊重」
1・2年の目標・・・・約束やきまりを守り、みんなが使う物を大切にすること。

2年生「きまりのない学校」(日本文教出版)

 

あらすじ

あきらは今日も学校で先生にたくさん叱られた。
宿題を忘れ、廊下を走り、読んだ本をもとにもどさなかった。

あきらは「どうしてこんなに決まりがあるのかな。」と口をとがらせていた。

次の日、学校に行くと様子がちがった。
みんな好きなことをしているし、先生も「好きなことをしていいですよ。」と言っている。

あきらもブロックを積み上げて遊んでいたら、鬼ごっこをしていた男の子がブロックにぶつかって壊れました。
窓の近くには、ボールをぶつけられて泣いている女の子もいます。
授業が始まっても、片付ける人もいなければ、まだ鬼ごっこをしている人がいます。

あきらの目には涙がたまってきました。

その時、あきらを呼ぶお母さんの声がしました。
あきらの夢だったのです。

あきらは目にたまっていた涙を拭うと、元気にベッドからとび起きました。

2 内容項目と教材

1・2年生の「規則の尊重」の目標は、「約束やきまりを守り、みんなが使う物を大切にすること。」とあります。

それに対して、3・4年、5・6年の目標には「物」という言葉はなく、「意義」や「義務」という言葉が入ります。
このことからなにが言えるのか。

1・2年生にとって規則の尊重(ルールを守ること)は、抽象的な概念になるため、身の回りの物という具体物を土台にして考えることがよい、ということです。

規則は、次のように言い換えられます。

  •  約束

  •  ルール

  •  きまり

  •  マナー

子どもの考えやすい言葉を選んで授業では使っていいです。
この言葉のちがいを考えるのは中学年以降で大丈夫です。

では、約束やきまりはなぜ守らないといけないのでしょうか。

  1.  人が困る。(個人)

  2.  自分が困る。(自分)

  3.  みんなが困る。(集団)

本質的にはこの3つがあるから、「守るべきもの」とされているのです。

 

では、「きまりのない学校」では、このうちどれが当てはまるでしょうか。

あきらはとても困っているので、2の自分が困る、ですね。

しかし、果たしてそれだけでしょうか。

あきらは困っていますが、他に困っていないでしょうか。
窓の近くで泣いている女の子もいましたね。
つまり、1の人が困るも当てはまります。

ひいては、3のみんなが困るも当てはまりますが、ここではそこまで深入りしなくていいです。

自分と友達が困る。
この認識で充分です。

教科書の記述に、
・学級の本やえんぴつ、ノートをやぶって作った紙飛行機などがたくさんちらばっています。
・だれも勉強の用意をしていません。

と具体的な教室の様子が書かれています。

この状況が想像できるような手立てがあるといいですね。

・実際に散らかしてみる。
・散らかった教室の写真・絵を提示する。

そうすることで、きれいな教室とよごれた教室の比較をして、自分の心のちがいを体感できるようにします。

 

1・2年生の段階では、きまりの意義というよりも、「きまりを守るために大切な心」を考えることに重きを置きましょう。

きまりはなぜあるのか、きまりを守らないとなぜ集団の秩序が崩れるのか、という点は中学年以降で考えるので大丈夫です。

「きまりを守るために大切な心」について考えるようにしましょう。

 

3 導入

T:教師 C:子ども

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