4年『聞かせて、君の声を!』【自然愛護】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は『4年「聞かせて、君の声を!」【自然愛護】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
Dの視点、自然愛護。
難しいですね。
自然は大切、なんて子どもは知っているからです。
だから、45分で「自然は大切」と言っても
子どもは右から左どころか、
耳にすら入らないでしょう。
なぜ大切なのか。
大切だと思う心は、どうして出てくるのか。
これを掘り出さなければ、
Dの視点は浅く終わってしまいます。
だから、難しいと言われるのです。
でも大丈夫です。
この記事を読めば、
きっとスッキリするでしょう。
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「自然愛護」
3・4年生の目標・・・・自然のすばらしさや不思議さを感じ取り、自然や動植物を大切にすること。
4年生「聞かせて、君の声を!」(日本文教出版)
あらすじ
齋藤慶輔さんは、日本でただ一人の野生動物専門の獣医師です。
齋藤さんの診療所は、北海道の釧路湿原にある。
毎日のように大怪ケガをしたり病気になったりしたオオワシ、クマタカ、シマフクロウなどの野生動物が運び込まれる。
オオワシは絶滅危惧種だ。
オオワシが事故にあう原因の一つが鉄塔だ。
翼を休めようとして電線にふれてしまい、感電してしまう。
同時に、事故が起きると送電が止まるので、電力会社の人は吹雪の中でも修理に行きます。
齋藤さんは電力会社の人に、「オオワシがいるはずです。診療所に連れてきてください。」と頼みます。
電力会社の人は、修理で大変な中、オオワシを連れてくるのはかんたんなことではありません。しかし、ときどきオオワシを連れてきれくれることがあります。
齋藤さんは診察台に横たわるオオワシに語りかけ、そのかすかな声に耳を傾けます。
齋藤さんはオオワシの声を、電力会社の人に届けました。
電力会社の人は、研究の結果、鉄塔には感電する場所が決まっていることがわかり、野鳥がとまれないようなしかけをつくりました。
齋藤さんは今日も、動物たちのかすかな声を聞き取ろうと、動物たちに語りかけています。
2 内容項目と教材
「自然愛護」は重点項目です。
前回、「小さな草たちにはくしゅを」では次のようなまとめをしました。
①植物にも人と同じように命がある。
②自然と人は共に助け合っている。
③身の回りには、自分がまだ気づいていない命がたくさんある。
前回は植物に焦点を当てて考えました。
今回は、動物に注目して考えましょう。
とは言っても、前回のまとめを使って発展的に考えれば大丈夫です。
①植物にも人と同じように命がある
「じゃあ、『動物』はどうだろう。」と聞いてみます。
きっと、「動物も同じ」というでしょうから、さらに、
「植物と動物、どちらの命が大事なのだろう。」と聞いてみます。
子どもはどう答えるでしょうね。
②自然と人は共に助け合っている。
「野生動物と人間は助け合っているのだろうか?」と聞いてみます。
いっけん、なんのつながりもなさそうです。
また、人間は野生動物にとっては邪魔な存在であるとも言えます。
送電線がなければ、オオワシがケガをすることもなかったのですから。
しかし、齋藤さんのような獣医師さんがいることで、命が助かった野生動物がいることも確かです。
野生動物は声にならない声を発している。
その声を聞こうとしてくれている齋藤さんの存在は、野生の動物たちにとっては、貴重な存在なのかもしれません。
③身の回りには、自分がまだ気づいていない命がたくさんある。
野生動物には、まだ発見されていない種類のものもあるでしょう。
また、野生動物によって生かされている生き物や植物もたくさんあるでしょう。
理科の学習ではないので、野生動物について調べる必要はありません。
自分たちの知っている範囲で、動物の支え合いが視覚的に板書できるといいですね。
重点項目は、前回のまとめを視点を変えて掘り下げることで、さらに深く考えることができます。
「教材を深く扱わないといけない」という固定観念は捨てて、「前回のまとめを、教材を触媒にしてさらに深める」という視点で、たまには授業を展開してみましょう!
3 導入
T:教師 C:子ども
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