3年『ごめんね、サルビアさん』【自然愛護】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は
『3年「ごめんね、サルビアさん」
【自然愛護】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
「自然愛護」は、Dの視点です。
Dは、感動や生命の尊さ、そして自然愛護など、
崇高なものとの関わりです。
結論から言うと、
言葉にすると安っぽくなるため、
まとめは無理に言葉にしなくてよい。
これをまず、覚えておいてください。
「命は大事」
これは、子どもは授業を受けなくても知っていることです。
「感動することは素晴らしい」
これも、知っています。
「自然は大切」
これも、わざわざ道徳で扱ってもらわなくても
知っていることです。
これらのことを、45分かけて確認しても、
面白い授業になるとは思えません。
知っていることの確認ではなく、
なぜ大切なのか、なぜ素晴らしいのかという
理由を議論することで、本質に迫る視点であることを
押えておきましょう。
それでは、教材を使って詳しく解説します。
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
「自然愛護」
3・4年生の目標・・・・
自然のすばらしさや不思議さを感じ取り、
自然や動植物を大切にすること。
3年生「ごめんね、サルビアさん」(日本文教出版)
「ごめんね、サルビアさん」あらすじ
わたしは、お母さんにサルビアの花を買ってもらった。
初めはお世話を熱心にしていたが、
次第に水やりを忘れることも多くなった。
ある日、サルビアがしおれていることに気がつき、
お母さんが「お花の気持ちになって考えてごらん。」
と注意をしました。
わたしは、毎朝早起きをして、サルビアに水をやりました。
すると、サルビアが元気を取り戻して、きれいな花を咲かせました。
2 内容項目と教材
・「自然愛護」は、人と自然の関係をまずは考えなければなりません。
自然と人は、対等な関係なのでしょうか。
それとも、人が上? 自然が上?
考えてみたいですね。
・「自然保護」という言葉があります。
保護とは守ることです。
ということは、人が自然を守るから、
人の方が立場が上なのでしょうか?
・結論を言うと、自然と人は、
どちらが上ということはなく、
さらに分けるものでものでもなく、
自然と人は共存するものなのです。
自然の中に人がいて、自然と一体となっているのです。
・授業をする際は、授業者は、人と自然と分けて理解するのではなく、
共存している、さらに自然の中に人がいる。
人は自然の中に生きている存在である、
ということを押えておく必要があります。
・中心場面は、
お母さんに言われて「わたし」が
花の気持ちを考えるところになるでしょう。
・花の気持ちになって考えることはよい活動ですが、
意見が出ない可能性もあります。
・3年生にとっては抽象的な概念だからです。
・では、どうすれば良いか。
「わたし」とサルビアの関係を考えてみましょう。
「わたし」は、当初は毎日学校から帰って
水やりをして、毎日観察をしていました。
・すると、その世話をする思いが通じたのか、
根を張ってしっかりと育っています。
・その後、雨が多くなると水やりをしなくてよいので、
サルビアを世話する思いが薄れていきます。
また、暑くなるとそれを理由に
サルビアから遠ざかります。
・しおれたサルビアを見て、わたしはこう言っています。
「わあ、ごめんなさい。」
・これは、サルビアに対してなにを謝っているのでしょうか?
☆世話をしなかった自分の行動。
☆大切に育てると約束したのに破ったことの重大さ。
☆世話をしなければならないのに
言い訳をして放っておいたこと。
・いろいろと考えられるでしょう。
これが1つ、発問になってもいいですね。
・「わたし」のサルビアに対しての思いは、
次第に変わっていっています。
①買ってもらった当初は「お世話をしたい」
②水やりが少なくなったときは「お世話しなくちゃいけない」
③注意されてからは、「○○○○」
・最後はサルビアに対して、どんな思いをもったのか、
子どもたちと考えてみたいですね。
・①と③の思いは一緒でしょうか、違うでしょうか。
①より③が高次なものであるのは
なんとなくわかります。
子どもと一緒に話してみたいですね。
・ヒントとしては、
最初は「わたし」の所有物としてサルビアを見ていましたが、
最後は、「わたし」とサルビアは、対等な関係になっていると言えます。
「わたし」がサルビアの心を考えたことが大きいでしょう。
3 導入
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