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1年『うまれたてのいのち』【生命の尊さ】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は久しぶりに教材解説です。
1年生「うまれたてのいのち」(日本文教出版)について解説をします。

『D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること』の視点の中の内容項目は「生命の尊さ」です。
指導要領の1・2年生の目標には、『生きることのすばらしさを知り,生命を大切にすること。』とあります。

目次です。

1 内容項目と教材について
2 発問例
3 まとめ

1 内容項目と教材について

・Dの内容項目は、非常に抽象的な内容なので、無理に言葉にする必要はありません。
A~Cの視点と違い、Dは「最初から知っていることを確認」するイメージで進めていきましょう。
・しかし、そうは言っても45分で学びがなければ困ります。
ここでは、「いのちは大切」という言葉で最初から最後まで授業を通します。
最初の『いのちは大切』と最後の『いのちは大切』、
この両者で言葉の深みが出るように授業をつくっていきます。
今まで漠然と思っていた「いのちは大切」という言葉が、
議論の末に納得して「だから、いのちは大切なんだ」と思えるようにしていきたいですね。
・そうは言っても、低学年に命という抽象的な概念の重要性を理解させることは難しいです。
そこで、『たくさんの命の例』を出し、
世界にはたくさんの命があって、そのどれもが大切なんだと思えるように組み立ていきます。
・たくさんの命の例が出ることは具体例ですので、
今まで考えたことはなかったけれど、命がたくさんあって、そのどれもが大切だ、と納得解に向かいます。
・人、動植物だけが教科書の例にはのっていますが、
『モノ』にも視点を広げていきましょう。
つまり、机やいす、筆箱、黒板など、モノにも命があり、夢がある。
と考えを広げます。
・命あるもの=大切 という理解が進みますから、
モノにも命がある、=大切 という考えになります。
・「生命の尊さ」なのだから、モノは関係ないでしょうという意見があります。
しかし、私はそうは思いません。
モノにも魂は宿っていると日本人は昔から考えています。
だから「もったいないおばけ」も誕生したのです。
それに、命は大切、という動植物の生命の尊さを理解した上で、
モノにも命があるとう順番で考えが広がるのですから、押さえるべき内容項目は押さえています。
・「モノは生命の尊さの授業に関係ない」という人がいれば、
それは価値の押さえつけであり、子どもの多面的・多角的な見方を阻害していると言っていいでしょう。
・1年生は今回の「うまれたてのいのち」のように、字ではなく写真やイラストをメインに扱った教材が多いです。
抽象的な教材ばかりでやりにくさを感じるかもしれません。
しかし、だからこそ、今回の「モノ」(机や椅子)のように、
書かれていない登場人物を登場させやすいという利点もあります。
柔軟な発想で教材を読んで広げていってくださいね!

2 発問例

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