2022_0326_本読み
<1646字>
キブシの花は、まっすぐ数珠状にぶら下がって、印象的なので、
さっと目に入ってきます。
こんな赤かったっけ?と思って調べると、アカバナキブシというのがあるようでした。
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さて、3月26日(土)は以下を読みました。
『振仮名の歴史』
今野真二 著
集英社、2006年刊
第三章 江戸期の振仮名
第三節 江戸期の振仮名百花繚乱
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「どうしても振仮名」「譃字にも振仮名」という小見出しが、踊っています。楽しそうです。
『小野篁歌字盡』のパロディの『小野愚譃字盡』(本当は「愚」に竹冠がついているが、この字、探せない。。。)からの例。
「人」という字だけを8つ書いたのとか、9つ書いたのとかに「けんくは(=けんか)」や「ひとごみ」の右振仮名があり、
左振仮名は和歌になって、
〈 人と人 つきあたる也 ひとごみで けんくは こうろん 中が ちうにん 〉
と、しゃれてます。わかりやすく、たのしく、深いです。
(音読した人:山崎)
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『学問のすゝめ』
福沢諭吉 著、岩波文庫、
五編
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私刑(しけい、リンチ)とか敵討(かたきうち、あだうち)というのはダメなんだよ、と説明していました。
そういえば、江戸時代には敵討が公的に認められていたんだったな、と思い出して、検索すると、やはり、そうでした。
ここを詳しく説いているようすに、まさに近代国民国家が作られているのだな、と感じました。
(音読した人:めいさん)
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『あなぐまのはな』
パウストフスキー 作、ワルワラ・ブブノワ 画、内田 莉莎子 案
福音館書店
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1960年刊行、こどものともシリーズの一冊。
えっ? ここで終わり? という展開や、内田 莉莎子 案 の案とは何か、など、いろいろと気になる絵本でした。アナグマが擬人化されるでもなく、でも野生のままに描かれているのでもなく、人間との距離が微妙で珍しいです。
(音読した人:はやしさん)
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『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』
斎藤倫 著、高野文子 絵
福音館書店
3、こころの、あと?
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初登場の猫の名前が、ゆきち(なぜこの名を?何かあとで説明があったら面白いけど。。)。
今日の「ぼく」は冷凍焼きそばを食べようとしていて、詩の引用も少しずつ長いものになっていくようで、哲学的対話も、徐々に深くなっていく雰囲気(つまり、説明が一回で終わらない)。
訪ねてくる小学生の、母親の話もでてきました。
(音読した人:きよもとさん)
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『とこしえのお嬢さん』
野見山暁治 著、平凡社
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昔別れた女のことが、たんたんと、しかし哀惜をもって、書かれていました。思い出す、っていうことの力を感じました。
さっき、新宿の愛住館で『野見山暁治展 100年を超えて』をみました。
重層している色が、奇妙だけど風景に見える奥行きを作っていて、目が楽しんでしまう。。。
ことばも達人なこの人の中で、表現はどのように乗り入れあってるのか、にすごく興味がわきました。
展示今日まで、っていうのを教えてくださってありがとうございます、こいでさん。
(音読した人:こいでさん)
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『芭蕉連句集』
岩波文庫、松尾芭蕉
三〇 さみだれを(芭蕉真蹟懐紙)102〜104ページ
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〈 夢とあはする 大鷹の紙 一栄 〉
「大鷹の紙」に注があって、大高檀紙のことだそうです。横に皺のある、白い文書用の高級な紙。ここ山形付近のものか、と思ったのですが、そうではないみたいです。
高知や福井が産地らしい。
しかし、さらに古くは陸奥紙という呼び方があって、そこと関連させているのかもしれません。
鷹といえば夢、という連想はわかりました。
連句は、ものすごく重層的につながりを作っていることを多少なりとも感じてきました。前に寺田寅彦が「多次元宇宙」と喩えていたことを思い出しました。
(音読した人:山崎)