『甦るフレーブニコフ』音読記録その16
〈 1441字 〉
『甦るフレーブニコフ』音読記録 は、
2020年末〜2021年初めにzoomで音読した毎回の感想を改めて書き出したものです。
著者の亀山郁夫先生のzoom講義(2022年12月4日(日)10時から12時、ヒッポファミリークラブ主催)がありますので、これを機会に、と思いアップしています。
12月4日までにアップし終わるように、2日分程度アップしていこうと思います。
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2021年1月27日(水) 第25章 運命の樹
「時間樹ーー『運命の板』」
(514〜526ページ)
死が迫るころになって、それまでに発見していた「時間の法則」を、根底から覆す発見をしてしまった、詩人。
前の時間の法則も、門外漢の山崎には、荒唐無稽なものに思えていますが、今回も、ますますそうなのですが、今回の数式は、2と3を底とする冪乗を使ったもので、なんかそれらしい体裁を持っています。
著者も「数学の人の検証も待ちたい(しかしそこが肝心のポイントではないのだが)」というようなことも書いていました。
フレーブニコフの予言者としての圧倒的な自信の表明が、すごいです。
ケプラーの、たしか惑星軌道を解明した、多面体の重なった立体を思い出しました。あれは美しいですね。
天才(どういうふうに世界に頭脳や身体でつながってるのか、山崎には想像できない人たち)は、きっと直感でなにかの規則性を感じて、それを理論化してるんでしょう。
証明や実証されるかはわからないです。
でもその直感や見通しが無ければ、何も始まらないです。 どうせなら、夢を見たほうがいいな、と強く思います。
2021年1月28日(木) 第25章 運命の樹
「『ザンゲジ』の世界」
(526〜537ページ)
最後の作品『ザンゲジ』の紹介でした。
「音」であるのに形になって表現されてる、共感覚による建築的スペクタクル。そんな、「超小説」と呼ばれる、詩、です。
その様子を、著者は、12の平面になぞられえて、便宜的であることを断りながら、順に、丁寧に説明してくれるので、山崎もなんとなく、荘厳に広がる宇宙のような建築、を頭に描きました。
この「超小説」のロシア語の音が聞いてみたいです。が、今の山崎が体内に持ってるロシア語の音であるならば、この亀山先生の文の方が、もしかしたら、フレーブニコフの「像」に近いのかもしれない、とも思いました。
まあ、ここでどんな像を思うのかは、ひとによって大変違うはずです。
いずれにしても、今日のところを読んで、この日本語の音を身体に通すのは、とても楽しくワクワクしました。
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「超小説」は「詩」なのか?と思いました。どうなんでしょう。自分が2年前に書いたこの文を読むとそうなってますが。
小説が説明をわざと放棄したら、きっと詩になる。
と、そんな気がしました。
(2022年11月30日追記)