2021_1201_本読み

12月1日(水)は下記を読みました。


山崎
『声で楽しむ日本の詩 和歌・俳句篇』大岡信/谷川俊太郎 編、岩波書店

登場の歌集:閑吟集 隆達小歌(りゅうたつこうた)

〈ただ 人には馴れまじものぢや 馴れての後に 
 離るる るるるるるるが 大事ぢやるもの〉

というのを筆頭に、閑吟集、面白い調子や内容でした。

隆達小歌の方は、Wikipediaによると下記です。どんな声でどんな歌だったんでしょう。小歌(こうた)とはどんなものなんでしょう。

隆達(1527~1611)は日蓮宗の僧侶、隆達節の創始者。連歌・声曲・書画などに秀で、当時流行していた小歌を集め、自ら作詞・作曲を行い独特な声調の隆達節を大成した。





こいでさん
『400字のデッサン』野見山暁治 著、河出書房新社
「四畳半の居候」

著者の妹の居候「コミさん」。文中には書いていないけれど、田中小実昌のことだよ、と、こいでさん。
わー、こりゃどうなるんだ、っていう展開、すごく面白かったです。
田中小実昌、読んでみたくなりました(確か亡くなるちょい前頃の、アメンヂチ、というタイトルの読みだけは、おぼえています)。





めいさん
『節英のすすめ』
木村護郎クリストフ 著、萬書房、
第2部 節英はどのようにできるのか
8国際語としての英語とどうつきあうか
節英五か条(2180~2193/3674)

以下、節英五か条、本文から引用です。

第一条 何をしたいかを明確に(English for my purpose)
第二条  共通語(国際語)よりも現地語優先で(subsidiarity)
第三条 恥ずかしがらずに(courage)
第四条 他者の力を借りつつ(autonomy)
第五条 多様性を尊重する(diversity)

英語話者とも一緒に検討してもらいたい、ということで、英語表記をつけました、とありました。

11月28日に autonomy ? 日本語訳を調べると、ずいぶん内容が違うように思うけど、ということを書いたのですが、事情がわかりました。

どこか別の本でも、人に頼れるようになってこそ自立した人と言える、ということを読んだおぼえがあり、まさにごもっともです。





きよもとさん
『銀の匙』中勘助 作、新潮文庫
後編 十二 十三

凧揚げ、蝉とり、そして食べられる果実をもぎり食いすることが、生き生きと書かれていました。中でも凧のようす。
めいさんが、多摩川の河原であげていると、ここに書いてあることがよくわかる、とおっしゃっていて、羨ましかったです。山崎は毎度毎度、凧がちゃんと揚がることがとても少なく、あんな感じは味わってなくて残念至極。多分、いっぱい建ってる住宅に邪魔されて風が弱いのと電線とで。






山崎
『芭蕉連句集』岩波文庫、46、47ページ、
十一 笠寺や(千鳥掛)

名残の折の表の途中まで。
今日の注では、男子も女子も14、5才の元服までは振袖を来ていた、その袖の長さが、貞享のころにはそれまでより伸びて鯨尺の二尺になった、とありました。

またまたウィキペディアなのですが、見ると以下のことがわかります。

〈明治政府は、曲尺と鯨尺のみを計量単位として認め、呉服尺などその他の尺を廃止した。明治24年(1891年)の度量衡法は、鯨尺は布帛(すなわち繊維製品)を計量するときに限り用いることができると規定し、鯨尺を曲尺の1.25倍と定義している。〉

〈明治に入り、政府は折衷尺を公式の曲尺として採用し、メートルの33分の10の長さ(約303.030 mm)と定めた〉
(こちらの注には、計量法施行法(昭和26年)とありました)

寸法にはすごく興味があるので、ついつい連句から離れて書いてしまいました。そして、なぜ  10/33  などという数値を選んだのだろうか、と思いました。

計算すると、鯨尺の二尺とは、76センチくらいになり、結構長いですね。
今の一般的な振袖って、どのくらいなのでしょう。

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