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2022_0403_本読み

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冒頭の写真:

サンショウの新芽。タケノコと食べました。

葉がしっかりしだしたら、消えていく、今だけの香り。

しみじみ美味しい。



4月3日(日)は以下を読みました。

振仮名ふりがな歴史れきし

今野真二 著
集英社、2006年刊
第四章 明治期の振仮名
第一節 新聞の振仮名
第二節 布告ふこく布達ふたつの振仮名

御布令違式詿違圖解ごふれいいしきかいいずかい』(今江五郎、明治11(1878)年)の図版があり、イラストに気持ちが和みます。

今の軽犯罪法にあたる『違式詿違条例』の解説本です。

魚尾ぎょび(今も、原稿用紙の真ん中に残っている蝶ネクタイみたいな形)があるので、袋とじの和本とわかり、そして絵も字も彫ったもの(=整版)。江戸の消え残りを感じました。

もう一つの図版は、活版刷りの『布告集誌ふこくしうし 平假名附ひらがなつき』。

(音読した人:山崎)






『とこしえのお嬢さん』

野見山暁治 著、平凡社

「死に切れなかった男 菅井汲」と「チャカホイと軍人と女 林芙美子」という、二話。

すげえなぁ、と感じました。菅井汲の話。スピードに命を晒す狂気で生み出される絵。ルーブル美術館なんかは一切見ない。

著者の「(花札など日本らしい意匠を)世界共通語に文法を組み直して、みんなの前に示した」「すぐれたデザイナー」という言い方が印象に残りました。

(音読した人:こいでさん)





『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』

斎藤倫 著、高野文子 絵
福音館書店
8、ことばなきもの

〈 むしとりはもういんたい。〉

と書いてあったような気がします。正確には忘れましたが、平仮名がとても多い、本文です(漢字混じりで書けば「虫取りはもう引退」)。

標本作りが趣味だった山崎も小学校5年くらいで虫を殺しまくるのに気が引けるようになり、見るだけになっていったのを思い出しました。

自分も「死ぬ」んだなっていうことを意識しはじめ時期なのだと思います。

そこ、ことばなきもの(=人間以外の生き物)を意識することと関係があるんでしょうけど、今、考えきれないです。

(音読した人:きよもとさん)








『芭蕉連句集』

岩波文庫、松尾芭蕉
三〇 さみだれを(芭蕉真蹟懐紙)102〜104ページ

今日のひっかかりは

無人なきひとを古き懐帋くわいしにかぞへられ  一栄〉

〜〜を 〜〜に 〜〜られ 、の関係をうまく理解できないです。度々書いてますが、英語が辞書を引いてもわからない感覚と似てます。

そして、この ワカラナサ が、妙に楽しいです。

わからないまま、「音」と 「わかってる部分」の雰囲気 を楽しもうと思います。

(音読した人:山崎)

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