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2022_0629_本読み
<1758字>
冒頭の写真:
この半年は、ともかく片付けをしています。これがあきらかに、今の自分のメインな仕事です。
現在このケースが106個になりました。これまで作った作品やら製本サンプル、資料などが主。写真撮って、メモとともにEvernoteに入れてるので、大分楽に取り出せるようになりました。
高齢になった両親宅(そもそもここで製本教室をしていた)も、ネズミ駆除をきっかけに少しずつ片付けだしてます。
自宅も、台所まわりから(現状、台所作業と製本作業とどちらが多いかな?っていうバランス)。
台所のふきんを毎日のように、煮沸殺菌して、2枚交代で、いつもきれいな状態にしようと思ったのが、数週間前(家族からの「きたないから換えてくれ」という指摘から思いつきました)。
これがなんというか、期を画する感じでした。
触りたくない場所を無くすと、どんどん家から「謎」な場所が無くなる、と気づきました。
いつでも安心して触って拭けるふきん、はとても大事だったです。
そして、拭きやすい(物の少ない)台、ですね。
なんとなくあと1年くらいで目処がつくかな、と予想してます。
やったらやった分、確実に良くなるので、気分が落ち着きます。
暑いし、体調いまひとつなのは、年のせいか?コロナのワクチンのせいか?など思うのですが、その状態も利用して、いっさい無理しないで、着実に行くつもりです。
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6月29日(水)は以下を読みました。
『虹の解体』 リチャード・ドーキンス 著
福岡伸一 訳
早川書房
第5章 法の世界のバーコード
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DNAの配列の中には、使われない部分がとても多いとのこと。それをガラクタDNAと呼んでいました。
ここの説明には、おどろくことがたくさんありました。
人間が、自然について知っていることは、本当にごくごく一部の、人間のことばで読み解くことの可能な部分だけなんだな、と思います。
(音読した人:山崎)
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『早春』 藤沢周平 著
文春文庫
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読了です。
いろいろの伏線に、解決は得られない結末でした。
余韻が残ります。いろいろ連想しますね。
自分の家族のことを思ったりとか。
「電話」っていうものの使い方で、中村中の「独白」っていう歌の最後のとこを思い出したりしました。全然違うのだけれど、電話っていうありかたがありましたね、と思います。いまでは固定電話の影が薄くなりましたが。
(音読した人:こいでさん)
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『学問のすゝめ』 福沢諭吉 著
岩波文庫
十四編 心事の棚卸し
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最後は、租税のことへの言及。
まもなく参院選ですが、ぜんぜんうまく行ってない日本を、今の政府がなんとかしはしてはくれない仕組みが強固にできあがって、そこから脱出できないのを感じます。
この編は、明治8年の記述です。
〈専制の政にて、人民の助言をば少しも用いず、またその助言を述ぶべき場所もなきは、〉
と、政府が一方的に人民を支配するのみな様子が表されてます。
現在は、一度生じた権益を離さない、という生き物としての本能だけで回ってる感じがします。結果として全部倒れて死滅しそう。
本能に従ったら、死滅するのでしょうか。
(音読した人:めいさん)
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『連句 : 理解・鑑賞・実作』 五十嵐讓介 著
おうふう
第三章
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人情自他による変化、という一塊でした。
その句「人」が居るか否か、また居た場合「自分のこととして感じてる内容か」「自分以外の人として感じていることか」という分類らしいです。
ここに着目して、どういう連なりになるか、を分析し検討する、ということらしいです。
この考え方は『附方自他伝』(立花北枝 著)から来てるそうです。
これをマスターして詠むというのはすごく難しそうですが、こういう理論を使って連句を読み解くのは面白そう。
山崎は、理屈のアイデアにとても興味があるので、すごく面白いです。
(音読した人:きよもとさん)
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『芭蕉連句集』 中村俊定・萩原恭男 注
岩波文庫、
三四 溫海山や(曾良俳諧書留)114〜116ページ
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王昭君の俤を詠んでいました。
中国四美人の一人で、前一世紀の人。
李白・杜甫(ともに七世紀の人)も詩に詠み、そのお墓(何ヵ所も推定されている)は日本で言うところの「歌枕」になっているような、薄幸美女。
このあたり、全体に、そんな雰囲気に満ち満ちています。芭蕉たちの漢詩への憧れもでているのかな、と思いました。
(音読した人:山崎)