公立病院改革4-23【折り合わない価格】〈2007年〉医師・通勤用ヘリコプター事業
ある自治体と、通勤用ヘリをチャーターして飛ばすためのプロジェクトを立ち上げる、と合意した。
ところが、肝心のフライト価額が、我々の想定をはるかに上回ることになる。
以前記したが、ヘリコプターは(僕の認識上は)次のエンジン態様に区分される。
・レシプロエンジン機
・シングルタービン機
・ダブルタービン機
結論としては、ダブルタービン機が時代の主流であるが、これが最も価額が高い。
年間チャーターすれば、億円に達する予算が必要になる。
何人が乗るか?
いつ乗るか?
誰が乗るか?
どこから乗るか?
乗る医師が一切不明な中で、億の予算編成ができるわけがない。
結局、一番基本的なその価額の部分で折り合いがつかず、案件はペンディングとなった。
一方で、あるヘリ会社から、もしレシプロ機で年間チャーターすると、タービン機の半額以下で済むとも言われている。
しかし、レシプロ機で山間部を飛ばすことについて。
その機体を有する会社は胸を張って「大丈夫です」という。
ところがそれ以外のヘリ会社からは、性能的、機能的に、レシプロ機での定期運航はすべきでない選択である、という。
数千万なり億なりの予算を自治体に支弁させる契約であれば、慎重なほど安全第一の選択をすべきだろう。
この点をどうするかで、社内で揉めることとなった。