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公立病院改革3-39【選定委員会の始動】〈2006年〉東北170床 公立F病院
選定委員は、J准教授、T氏のほかは、両市の幹部であった。
委員会というのは、もっと何人も、あるいは10人、20人といるべきものという感じがするが。
「委員会は、少人数で良い」
というのが、多くの委員会業務におけるボスの基本方針だった。
その後、僕自身も様々な委員会を組成、運営し、いまも委員側として会議に出席していて。
全くその通り、委員会は少人数が良いと思う。
テレビに出ているような国の有識者委員会などは、完全に「各方面への配慮」として10人も20人も招いている。
「やってます」「やりました」「全方位に配慮しています」感を出すのが主目的だから、物事をジャッジメントしやすい必要もない。
本来、こういう委員会で、委員長や委員になるような人は、責任ある発言は避けたいところだ。
「あの委員会が決めたから」「あの委員の発言でこうなった」などといって、後で突き上げを食らったら大変だ。
だから、たいていは役所主導の「落としどころ」が用意してある。
また、そうした用意ができないシビアな委員会であっても、世論や基礎的な合意形成を裏切ることはしない。
しかし、ボスが関与する委員会は、その委員会で重要事項を主体的にジャッジメントする。
場合によっては、役所サイドの無難な結論への熱望をよそに、委員会で厳しい結論を出していく。
ボスが委員長として仕切る場合、他の委員全員に一通り発言してもらった後、それをまとめつつ「我が意を強く示す」ことが多い。
委員長が「こうだ!」と主観をどこまで入れるのかという点はあるが、とにかくボスの委員会運営はそんな感じである。
そんなわけで、この4名という超・少人数の委員会は、とても実務的・機動的で、ジャッジに適した配役である。
また、誰が公募してくるかも一切不明なわけなので、落としどころの用意も何もない。
そもそも、後継医療機関に名乗りを上げる団体が出るか、出ないかもわからない。
自治体の存亡を背負った、ガチ選定委員会の開始である。