公立病院改革４－２【ヘリコプター事業】〈2007年〉医師・通勤用ヘリコプター事業

次の仕事は、何やら、病院にヘリコプターを売るとか、医師が乗るとか・・・

ああ、航空機とかヘリコプターとか、富裕層の節税になる商品があるらしい。
当時の僕は、資産税業務とは縁薄かったが、そのくらいは聞いたことがある。

中古の機体を購入して、減価償却費で一気に費用計上するとか。
リースにして、〇年後にどうするとか、こうするとか。

その商品のおかげで、即納税すべき税金が先送りされて助かった、という話も聞いたことがある。

公立病院改革とは毛色が違う仕事だが、それはそれで野心的で、楽しいように思えた。

ところがその後、話が明らかになってくると、どうも税金とは全然関係ない。
ヘリコプターで、へき地の病院に医師を運ぶとか、ヘリで医師不足を解消するとか、、、

直感的に、この仕事で収支を合わせるのは厳しいのでないかと思った。
どうやっても合わない、という感じがした。

しかし僕の良くないところで、その後ブツブツ文句を言いながら、この仕事に入り込んでいくことになる。

最初、ボスは僕を「社長にする」といった。

これまた僕の良くないところで、「社長になれるのか」と少し舞い上がってしまった。
当時は、独立も企業もまったくピンと来ない受験生だったので、急に「社長にする」と言われ、戸惑いと喜びが同居した。

そして、前回の自分の仕事が認められてついに社長か、とおかしな感覚に陥り、

「ぜひそのヘリコプター事業をやります」

と回答した。