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登場!第33回世界コンピュータ将棋選手権バージョンのdlshogi
第33回世界コンピュータ将棋選手権
2023年5月の3日から5日にかけて、第33回世界コンピュータ将棋選手権が開催されました。
「dlshogi with HEROZ」は前年に引き続き優勝することができ、2連覇を達成しました!
現代のコンピュータ将棋では序盤定跡とも相まって先手優勢が明確になり、先手の場合は絶対に負けられない戦いとなりました。また、後手は優位をとるのがとても大変で、全体的にとても厳しい戦いでした。
このあたりについては、以下のブログをご覧ください。
第3回電竜戦バージョンとの違い
今回の新しいバージョンは、今まで棋神アナリティクスで使用していた第3回電竜戦バージョンと比較して、DeepLearningのモデルサイズが約3倍になっています。これにより、今までと比較して正確に局面を評価できるようになりました。
ただし、モデルサイズが大きくなった分、1秒間に読める局面数が約1/3程度になっています。
dlshogiの強さの比較
では、棋神アナリティクスで使用している第3回電竜戦バージョンと今回の第33回世界コンピュータ将棋選手権バージョンではどのくらい強さが違うのでしょうか?
比較条件
棋神アナリティクスで使用しているマシンと同程度の性能を持つマシンで第3回電竜戦バージョン(dr3_20b)と最新バージョン(wcsc33)を以下の条件で対局し、比較しました。
320手引き分け
以下の互角局面集を使い、24手目からスタート
1手5秒で200局対局
wcsc33 vs dr3_20b: 97-80-23 (wcsc33バージョン勝率: 54.2%)
となり、最新バージョン97勝、第3回電竜戦バージョン80勝で最新バージョンの方が若干勝ち越す結果となりました。
1手10秒で200局対局
wcsc33 vs dr3_20b: 110-72-18 (wcsc33バージョン勝率: 59.5%)
こちらも、最新バージョン110勝、第3回電竜戦バージョン72勝で最新バージョンの方が勝ち越す結果となりました。
棋神アナリティクスでの提供
棋神アナリティクスでのdlshogiのエンジンを第33回世界コンピュータ将棋選手権バージョンのものに更新しました。
モデルサイズが大きくなった分、1秒間に読める局面は少なくなりましたが、読む量が少なくても棋力は以前のバージョンと比べて向上しています。
この機会にぜひ新しいdlshogiを体験してみてください。