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【R18短編小説】百合の夜
Ⅰ
電話が切れたあとは、せっかくのひとりきりの時間を楽しむ気が失せてしまった。会計を済ませ、バーを出る。
結局、友人には電話できなかった。時間が遅くなってしまったせいもある。何を話そうかと余計なことを考えてしまい、気後れしてしまったのもある。
大通りまで戻り、タクシーを捕まえて自宅のあるマンションに帰ってきた。
麻里恵には部屋の鍵を渡してあった。そのマリエは電話で言っていたとおり、わたしを待っていた。ベッドの上に横たわり、一糸纏わぬ熱い体と燃える心を抱えて…。
服を脱ぎ、ベッドへ体を踊らせる。柔らかな髪を優しく梳いてやり、首筋に顔を埋めると、マリエが小さく呻いた。のけ反った白い喉に唇をつけ、その熱い肌に自分の肌を合わせていく。なめらかな足に自分の足を絡め、ほっそりした熱い体を抱く。
「あぁ…香奈美さん。マリエをいっぱい愛してほしい」
「大好きよ。かわいいねマリエ」
甘い喘ぎをこぼすマリエの唇をキスで塞いだ。マリエとわたしの吐息が重なった。
マリエの乳房は小ぶりで愛らしい。手のひらにすっぽり収まる。愛らしい慎ましやかな大きさでもかたちは良い。程よい弾力も。
キスをしながら、可愛いらしい乳房を両手ですくい取り、やわやわと揉んだ。
「んっ、あ、あっ、いや」
鼻にかかった甘ったれな声を上げ、愛撫に応えるかのように、ビクッ、ビクッと小さな震えが走る。
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