【こんな映画でした】1036.[カイロの紫のバラ]
2019年 8月28日 (水曜) [カイロの紫のバラ](1985年 THE PURPLE ROSE OF CAIRO 82分 アメリカ)
辻邦生の『私の映画手帖』に紹介されていた映画。なるほど、と。映画好きにはたまらない趣向が凝らされている。そしてこの映画の題名の映画が、映画の中での映画館で上映されているという入れ子になっている。それはモノクロ。本編はカラー。
主役はミア・ファロー。彼女の映画は[フォロー・ミー] (1972)・[華麗なるギャツビー] (1974)・[スーパーガール](1984)を観ている。相手役のジェフ・ダニエルズは初めて。監督はウディ・アレン。
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内容についてネタバレをすると面白くなくなるので、何も書かないことに。ラストシーン、映画館でのミア・ファローの表情がとてもいい。それはフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが二人で踊るシーンをうっとり見つめるもの。もちろんモノクロである。
なおこの映画の題名については、淀川長治が『おしゃべりな映画館』(淀川長治・杉浦孝昭 マドラ出版 1990年)で解説している。これを読んでないと、何のことやらさっぱり見当がつかないままだったろう。