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【こんな映画でした】449.[ママの想い出]
2022年 9月22日 (木曜) [ママの想い出](1948年 I REMEMBER MAMA アメリカ 134分)
ジョージ・スティーヴンス監督作品。ママをアイリーン・ダン(撮影当時49歳、1939年の[邂逅(めぐりあい)]を観ている)、パパをフィリップ・ドーン(撮影当時47歳、1942年の[心の旅路]を観ている)。
この映画は、『ぼくが天国でもみたいアメリカ映画100』(淀川長治 講談社 1998年)などの本で紹介されていて見たかったもの。なかなか手に入らず、今回は廉価版「ファミリー名作映画 コレクション 少年の町 DVD10枚組」というのを手に入れて観ることに。
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昔の映画というべきか、テンポがゆっくりしている。今ならもう少しスッスッとシーンを進ませるところだろう。とまれハートウォーミングな作品。推奨される理由も分かる。
解説には「貧しいけれど、子供にお金の心配をさせない愛情深い母親。そんな母親の想い出を、作家を目指す長女が小説にしたためる。小説『ママの銀行預金』の戯曲を映画化した傑作!」。
ところでこの一家は、サンフランシスコに居住しているが、実はノルウェーからの移民。つまりノルウェー人という設定。時代は一度だけカトリンが「1910年」と、その自分の書いた小説で言っている。たしかに馬車の方が多く、クルマはまだ少ない。クリスおじさんがそのクルマで彼ら一家の元にやって来るシーンがあった。
しかしノルウェーからだとすると、どのような行程でやって来たのだろう。その大変さが想像される。だから「ママ」が子どもからノルウェーのことを尋ねられ、「帰りたいか?」と言われたときには感無量であったろう。つまりもう二度と再び故国の地を踏めることはないのだから。