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【こんな映画でした】323.[ネバーランド]

2021年11月 2日 (火曜) [ネバーランド](2004年 FINDING NEVERLAND イギリス/アメリカ 100分)

 マーク・フォースター監督作品。ピーターパンの原作者バリのお話のようである。映画のエピソードが、そのまま当てはまるのかどうかは分からない。とまれジョニー・デップとケイト・ウィンスレット、そして4人の男の子たちの物語。ある意味シリアスで、ラストもいわゆるハッピーエンドということにはなっていない。

 バリの妻との関係は冷えきっていて、いずれ離婚するのではないかと予想される展開である。一方、4人の子どもたちとその母親(未亡人)シルヴィアとの人間関係は麗しいものだ。男女間の愛情というよりは、友情といっていいものだろう。だからそのまま(きれいに)終えるためにもシルヴィアは亡くなるということになるのかもしれない。

 ネバーランドというのは、この世にはあり得ないもの、つまり死の世界であり、あちらの世界のことだ。生きたままで行けるわけはない。生きた人間は空想でその世界に遊ぶことができるが、シルヴィアにはもうその寿命は残ってなかったということに。

 ラストシーンのベンチでのバリとピーターの語らいから、スーッと二人が消え去り、後にはバリの傘が残っているだけというものであった。

 俳優では他にダスティン・ホフマンとシルヴィアの母親役のジュリー・クリスティが良い。ケイト・メイバリーも[秘密の花園]で10歳だったのが、ここではもう20歳くらいでウェンディ役で少し出ている。面影が残っていた。

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