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【こんな映画でした】1015.[M]
2019年 3月21日 (木曜) [M](1931年 M - EINE STADT SUCHT EINEN MORDER 110分 ドイツ)
フリッツ・ラング監督作品。古さを感じさせない見事な出来、と言うべきか。もちろん今の技術から観たら、ややお粗末に見えてしまうところはある。それにしても映画として上手い作り方だ。一気に最後まで観させられてしまう。
いつの時代にも子どもたちを誘拐し、殺害するという事件がある。これも1920年代にあった事実が背景にあるということ。そして捕まった犯人は、心神耗弱を訴え、無罪になろうとする。このあたりも今と同じだ。
一種の人民裁判のようなものが行われるが、そこでもきちんと弁護人がついていて弁護をするところはさすがだ。そのまま民衆の怒りにまかせていたら、死刑にされてしまうところだろう。
危ういところで警察がそこへ踏み込んできて、そこにいる人々が両手をあげることに。犯人は連行される。とすぐ次の裁判所のシーンで裁判官が「人民の名において」と言い出したところで、被害者の母親のモノローグへ。「子どもを目から離さない」。
結局、判決はどのようなものであったかは不明のまま終わる。なお全編ほぼ音楽はない。要するに犯人の吹く口笛が大事なポイントのためかもしれない。