【こんな映画でした】193.[失われた週末]
2020年 6月17日 (水曜) [失われた週末](1945年 THE LOST WEEKEND アメリカ 101分)
何とも怖い映画である。何がといって、身の回りにあるものの一つであるお酒が、人間をダメにする凶器となるのだから。それにしても主役のレイ・ミランド(撮影当時42歳)の演技が、まさに鬼気迫るもの。彼は後の[ある愛の詩](1970)の父親役でもあった。ヘレン役はジェーン・ワイマンで[仔鹿物語](1946)のお母さんであった。
お酒が、そこまで人間をスポイルしてしまうものかと心底恐ろしくなる。精神的にも肉体的にもとことん人間をダメにする。これまでの私の人生で身近にはいなかったが、この映画を観るだけでもう十分だ。
監督はビリー・ワイルダー。音楽はミクロス・ローザ。
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