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【こんな映画でした】371.[ライフ・イズ・ビューティフル]
2022年 5月17日 (火曜) [ライフ・イズ・ビューティフル](1998年 LA VITA E BELLA LIFE IS BEAUTIFUL イタリア 117分)
ロベルト・ベニーニ監督作品。ずいぶん前から気になっていた・観たいと思っていた映画。なるほどこんな映画だったのか、と。ギリギリの比喩というか暗喩というか、戦争の、あるいはナチスの酷さを描く。
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子どもに深刻な精神的ショックを与えないための咄嗟の工夫が、現実のユダヤ人強制収容所の悲惨さの背景の中に浮かび上がった感がないではないが、必死で子どもに言い聞かせているのだ。
ラストは少し疑問が残るところだ。つまり連合軍の進攻があり、ドイツ軍が撤退していくところで、なぜ父親の彼は子どもとともに外へ出てしまったのか。もう少し隠れていればみんな助かっていたのに、と。これは結果論ではあるが。
やはり誰一人犠牲が出ないでハッピーエンドというのは、ウソっぽすぎるからだろうか。銃殺されてしまうのだ。なお原題は「人生は美しい」とのことらしい。強烈な皮肉とも言える題名である。