【こんな映画でした】907.[マイ・フェア・レディ]
2022年12月 1日 (木曜) [マイ・フェア・レディ](1964年 MY FAIR LADY アメリカ 173分)音声解説版
撮影当時の若きスタッフたちによる音声解説版を観る。技術的な話が多くて、専門的なことは分からないが、リストレーションのやり方の一端がうかがえる。
いろいろと分かったことがある。例えば撮影中の1963年11月22日金曜日にケネディ大統領が暗殺されたが、これがいち早く監督・俳優たちにも伝えられ、その日と翌日は撮影中止になったとのこと。
監督は最初ビンセント・ミネリが予定されていたが、契約条件が合わず流れてジョージ・キューカーになったらしい。ミュージカル映画であるが、舞台とは違い映画俳優本人が歌うわけではない。代表的なフレディの「君住む街角」も吹替だったと言っていた。
問題はイライザのオードリー・ヘップバーンであるが、彼女は自分で歌うつもりで努力をしていたようだが、家族には上手く歌えないと言っていたらしい。結局、「心はあるが、表現力が不足」と判定されたようだ。そこでマーニ・ニクソンの登場となる。結論から先に言うと、一部分はオードリー・ヘップバーンの歌が使われていたことが分かった。例えば下町の女といった感じで歌い出す「You wait」。途中から上品な歌い方に変わるが、そこからは吹替だったとのこと。
メイキングにオードリー・ヘップバーンの歌唱が収録されている。まずくはないと思うが、プロには叶わないか。なお吹替のマーニ・ニクソンもオードリー・ヘップバーンの歌うシーンには一緒にいて、彼女らしい歌い方になるように工夫した、ということらしい。二人は良い関係であったようだ。もっとも、そもそもオードリー・ヘップバーンが、かなり良い人ではあったようだ。
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