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【こんな映画でした】1018.[ソイレント・グリーン]
2019年 4月15日 (月曜) [ソイレント・グリーン](1973年 SOYLENT GREEN 98分 アメリカ)
1973年10月7日に映画館で観ている。その後DVDは授業用にと手に入れていたが、結局使ってない。そして今回久しぶりに全編を観た。かなり忘れていた。クラシック音楽も「田園」などかなり入っていたのに、そんなことも忘れていた。
しかし時の経つのは早いものだ。この映画で設定されているのは西暦2022年。何ともうあと3年後のことになるのだ!
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来たるべき未来を楽観的に見るか、悲観的に考えるか。この映画は悲観的にとらえる側に与している。商品名でもあるこの題名の食品を配給で得るために、人々は毎週火曜日に並ぶ。これだけでも2022年は明るくないことが分かる。
そしてその裏側には、ソイレントグリーンの製造販売の独占企業が存在するということ。政治家と企業経営者の結託である。あり得る暗い未来である。
あと気になったのは高級マンションでは、その住宅にサービスとして付属する「家具furniture」の存在。それは何のことはない、若い女性たちなのだ。いわば奴隷のようで嫌な感じがした。女性軽視もいいところだ。未来社会では貧富の差が今以上に強烈になっていると言いたいようで、そうなると弱者はとことん最底辺に落とされてしまう。
ラストシーンでのソーンの言葉は、字幕では「ソイレントグリーンは人肉だ!」とあるが、英語字幕では「Soylent Green is people!」であった。
監督はリチャード・フライシャーで、他に[ミクロの決死圏 ](1966)・[トラ・トラ・トラ!] (1970)を観ている。主演ソーンはチャールトン・ヘストン。[ベン・ハー] (1959)・[北京の55日] (1963)・[猿の惑星] (1968)・[ボウリング・フォー・コロンバイン](2002)を観ている。