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【こんな映画でした】216.[ある日どこかで]

2021年 9月18日 (土曜) [ある日どこかで](1980年 SOMEWHERE IN TIME アメリカ 103分)

 ジュノー・シュウォーク監督作品。初めて。主演をジェーン・シーモア(撮影当時28歳)、何とも言えない魅力がある。特にこのタイムスリップものでは。あと往年のテレサ・ライトが撮影当時61歳で。男優はクリストファー・リーヴ(撮影当時27歳)とクリストファー・プラマー(撮影当時50歳)。

 原題をそのまま訳せば「いつかどこかで」で、私的にはこの方が良いと思うのだが。

 始まりは、1972年にエリーザ・マッケナ(後で分かるが85歳)と出会い、懐中時計を手渡され、その際「Come back to me.」とささやかれる。飛んで1980年。仕事が行き詰まり、たまたまそのドライブ中、彼はまだ知らないが、1972年に彼女が泊まっていたグランドホテルに行き当たり、宿泊することに。待ち時間にホテル内の歴史資料館のようなところで、このエリーザの25歳頃の写真と出会う。

 一目で惹きつけられ、そのあと彼女について調べていくことに。ホテルのアーサーに名前を尋ね、さらに図書館へ行く。保存されていた雑誌に1972年に出会った際の、彼女の晩年の写真が掲載されていたのだ。そしてその頃の付き人を訪ねることに。この付き人が何とテレサ・ライトなのだ。あとで分かったのだが。

 ここからタイムスリップが始まり(相当に苦労しながらだが、何とか)、無事このグランドホテルで彼女に会うことができて、と。

 ラストシーンは若い頃の彼女の姿が現れ、彼を手招きし、ついに二人は結ばれることに。ただ、そのためにまだ若かった彼は死を迎えることになったのかもしれない。映画はそこまでは描かない。

 あえて後日談として、生死の境を彷徨った彼が夢の中で彼女と結ばれ、その後また現世に戻ってきて、そのことを脚本にしたものが、実はこの映画そのものだった、と。そんな風にならないかと私は夢想する。興行的には今ひとつだったようだが、なかなかの佳作だと思う。

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