【こんな映画でした】918.[天使の分け前]
2015年 1月 4日 (日曜) [天使の分け前](THE ANGELS' SHARE 2012年 101分 イギリス/フランス/ベルギー/イタリア)
あまり期待せずに、たまたま観ることとなった映画。あとで調べてみて、これが名前だけは知っていたケン・ローチの監督の作品であった。なるほど労働者階級の人々を主人公にした映画を多く作っている監督ということであった。
イギリスはやはり階級社会というか、豊かな人々と貧しい人々とが二極分化しているのかもしれない。貧しい人々はまずその言葉遣いのひどさ、教育のなさ、酒にドラッグに暴力(とおそらくセックスも)と、とてもそこから這い出せそうにない困難な状況にあるようだ。
そんな中での、ある意味、救いに似たお話。おとぎ話かもしれないが。しかし、少なくともイギリスには、こんなシステムがあるのだと感心させられる。つまりやみくもに刑務所に送り込むのではなく、微罪に対しては社会奉仕活動でそれを帳消しにするということ。
おしまいの方で主人公たちがウィスキーをほんの少し盗むのだが、それも「天使の分け前」ということで是認というか、片目をつぶる感じがなかなかいい。難点は汚い言葉・セクシャルな下品な言葉の連発。それが実態だから仕方がないのだ、ということかもしれない。これではたしかに上層階級の人間たちは、この手の映画を観ることはないだろう。
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