【こんな映画でした】806.[橋]
2023年11月25日(土曜) [橋](1959年 DIE BRUCKE THE BRIDGE 西ドイツ 99分)
ベルンハルト・ヴィッキ監督作品。1945年4月27日の話。どうやら実話らしいが、軍の記録には残ってないほどの小さな事件とされているようだ。
戦争末期には、ついに少年たちまでもが召集され、未熟が故に早々と死んでいくのだった。ここでも7人の少年のうち生き残ったのは一人である。戦争の残酷さを描く小さな作品である。
それにしても愛国心教育に、いとも簡単にだまされて戦争へ向かってしまう青少年は哀れだ。もっと考えて行動せよと言いたいが、時代の熱気の中ではそれは難しい。まわりの大人たちの冷静な忠告も耳に入っていない。
いずこの国でも、同様のことが繰り返されてきている。やはり、そもそもは戦争は起こしてはならないということだ。それで利益を得る人たちの力が強いと、戦争を阻止することは非常に困難だ。
戦争になる前のかなりの段階でストップをかけないと、謀略や扇動で一気に戦争へ突入してしまう。なおこの映画では、法的な制約があったのだと思うが、ナチスに関するものは映像として出てきていない。
とまれ、静かに反戦を訴える映画の一つであろう。