【こんな映画でした】228.[情婦マノン]
2020年 9月 1日 (火曜) [情婦マノン](1948年 MANON フランス 105分)
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督作品。初めて観ることになる監督。主役マノン・レスコーという情婦というか妖婦を撮影当時18歳のセシル・オーブリー。コケティッシュというか、なかなか見事なものだ。相手役はミシェル・オークレール、撮影当時25歳。ともに良いキャスティングだと言えよう。
あのような女性に惹かれて、どうしようもない情けない男を演じている。この世には、あのような女性がおり、このような男性がいるものだ。その点では納得させられてしまう。
ラストシーン(7分くらい)は悲惨ではあるが、もう他の誰にも奪われないという意味で、彼は落ち着いた幸せを感じることができたのだろう。もちろん、そのままともに死んでいくことになるのだが。とまれ印象的な、つまり有名なラストシーンとなっている。
原作はプッチーニのオペラにもされており、様々なバリエーションが作られている。それほどに魅力のある筋立てということか。ここでは第二次世界大戦後のこととしており、フランス女性でドイツ軍に加担したために見せしめとして丸刈りにされた人の映像も入れられている。マノンも危うくその憂き目に遭うところであったわけだ。