見出し画像

【こんな映画でした】1031.[戦火の勇気]

2019年 3月28日 (木曜) [戦火の勇気](1996年 COURAGE UNDER FIRE 116分 アメリカ)

 エドワード・ズウィック監督作品。メグ・ライアンとデンゼル・ワシントン。世界史の授業用に買ってあったDVD。しかし授業で使うことはなかった。退職後五年にしてようやく全編を観ることに。

 時は1991年の湾岸戦争。その時の二つの「事件」をめぐってのストーリー。一つ目の友軍の戦車への誤射については、原因は明らかにされてない。おそらく機器の故障なのだろう。主人公の責任は、公式的には問われていない。

 二つ目は、主人公が別の兵士について調査するというもの。その行為が勲章に値するものかどうかを検証せよ、というもの。これで一つ目の事件の名誉挽回を期待されることに。

 その調査とは、戦死した大尉が名誉勲章受章に該当するかのチェックである。調べていくとあたかも「薮の中」のように、証言に食い違いがあることに気がつく。それが謎解きとしてメインにあり、あと主人公にまつわる家族のこと・軍隊とのことなどが描かれる。

 それにしても愛国者なのであろうが、とことん国のために戦うという軍人のあり方に、私はとても共感できないのだが、この映画を観るアメリカ人たちはどうなのだろう。軍隊そして軍人がいる限り、戦争・紛争はなくならない。無くすことができないのだ。

 その背景には軍需産業があり、そこで働く多くの労働者の雇用の問題が控えている。もちろん軍人も「仕事」だ。この経済構造を変えなくては、世界から戦争は無くせない。最小限度の軍隊は必要だとしても、そのコントロールは最高に難しい。歴史はまだまだ今の状態を継続していくしかないのかもしれない。

 なおウォールデン大尉は、生きながらにナパーム弾にやられた可能性がある。部下の虚偽の申告のために。She is dead. だったか。

いいなと思ったら応援しよう!