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【こんな映画でした】547.[陽気な中尉さん]

2020年 6月11日 (木曜) [陽気な中尉さん](1931年 THE SMILING LIEUTENANT アメリカ 89分)

 到着したばかりのエルンスト・ルヴィッチのDVD-BOXから、一枚目として観る。ミュージカル仕立てで、この映画は一体何なんだ、と。見終わって、なかなかに考えさせるというか、シビアな人生の一面をきちんと描いているのだと気がついた。

 主役のモーリス・シュバリエは初めて。相手役はまずクローデット・コルベール(フランジー)で[或る夜の出来事](1934)を観ていたので知っていた。もう一人のミリアム・ホプキンスは初めて観る。

 世界大恐慌の直後のアメリカで作られたもの。歴史を感じる。その頃によくこんな映画が作られていたものだと感心する。

 男女間の愛は難しいものだ。一目惚れで愛し合っても、ちょっとしたことで瓦解する。「朝食に始まったものは、夕食までもたない」てなことを言わせている。それだけ一時の情熱というのは、長続きしないということ。

 フランジーがアンナと別れていく時、前を向いて歩いて行きながら、左手を上げてバイバイする演出があった。すぐに[キャバレー]のライザ・ミネリのそれを思いだした。やはり、すでにあったのだ。

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